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土用の丑にはコレ!シニアソムリエが推す鰻がさらに美味しくなるワイン

2023.07.14

山椒の爽やかな香に合う!最高のボルドー産スパークリング

A:ラテイロン・クレマン・ド・ボルドー(泡)

生産地:フランス/ボルドー地方 モンターニュ・サンテミリオン
生産者: Lateyron ラテイロン
ぶどう品種: セミヨン85% カベルネフラン8% カベルネ・ソーヴィニョン7%
味わい:辛口

一本目にご紹介するのはスパークリングワインです。クレマン(Cremant)とは、フランスのシャンパーニュ地方以外で造られる、シャンパンと同じ瓶内二次発酵によって造られるスパークリングワインのこと。ラテイロン社はサンテミリオン衛星地区、モンターニュにある、最も歴史のあるスパークリングワインメーカーです。

高い品質をモットーとし、長い熟成を行うのが特徴です。このワインもクレマン・ド・ボルドーのAOC規定の瓶熟期間を大幅に上回る、24ヶ月の長期熟成がもたらすキメの細かい泡立ちを持っています。

グラスに注ぐと立ち上る、長く保つ美しい泡立ち。とびきりのご馳走を食べる前の、嬉しさ、期待、幸福感をぐっと引き立ててくれます。

香りは柑橘系果実や、洋梨などの華やかなアロマが印象的です。フルーティさがありながらも、黒ブドウのカベルネ・フランからくる、ふっくらとしたコクや旨味が加わった、とてもリッチな味わいなのです。

このリッチな味わいが、鰻の風味に負けません。特に山椒のさわやかな香りによく合うのです。ボルドー地方はフランスで一番鰻を食べる地域なので、納得できるマッチング。鰻以外の魚介類のサラダなどにもピッタリです。

鰻の旨みとワインの旨みがなめらかに溶け合い、びっくりするほどの相性

B:センティエロ・デル・ヴェント・ヴェルメンティーノ(白)

生産地:イタリア/シチリア
生産者:Duca di Salaparuta ドゥーカ・ディ・サラパルータ
ぶどう品種: ヴェルメンティーノ
味わい:辛口

ドゥーカ・ディ・サラパルータ社はサラパルータの公爵でもあったジュゼッペ・アッリアータによって1824年に誕生。シチリアの中でも最も歴史あるメーカーです。

サラパルータ公爵は、世界各国から訪れる大使や伯爵などのゲストをもてなすため、自ら所有地で採れるブドウからワインをつくりました。もっと美味しいワインでもてなしたいと考え、工夫に工夫を重ね、現在、ブドウ畑はシチリア全土に広がり、土着品種ひとつひとつの特性を最大限に表現したワインを完成させました。

やや濃い麦わら色で、アプリコットや黄桃の甘いアロマが楽しめます。口当たりなめらかな、熟した果物の豊かなフルーツ感、洗練された酸に、柑橘の皮のビターなニュアンスが加わり、バランスのよいワインです。これが、鰻との相性が抜群で、鰻の美味しさを、さらに引き立ててくれました。

私のお薦めは冷蔵庫で30分ほど冷やすこと。キンキンに冷たくしない方が、鰻に合います。ワインと鰻が溶け合って混然一体になる陶酔感。「鰻とワイン、こんなにおいしかったのか!」と、その相性の良さに、あなたもぜひ驚いてみては?

鰻店主も一押しの赤ワイン、永遠に食べ続けられると大好評

C:オペラ・モンフェラート(赤)

生産地:イタリア/ピエモンテ
生産者: ROBERTO SAROTTOロベルト・サロット
ぶどう品種: カベルネ・ソーヴィニヨンバルベーラ

今回は「うなぎ斎藤」の店主斎藤さんにもご協力いただいて、試食・試飲を行いましたが、斎藤さんが一番推してくださったのが、このワイン。イタリアワインに精通している斎藤さんが自信をもって選んでくださっただけあって、全員納得の一本となりました。力強いのになめらかな味わいが、鰻と最高にマッチしています。

イタリア、ピエモンテの生産者、ロベルト・サロット社のワインで、驚くほど凝縮した果実味と、まろやかなタンニンが特徴的です。ルカ・マローニのベストワイン年鑑でも高得点を獲得したワインだけに、心地よく甘い余韻がゆったりと長く続きます。

熟したチェリーのアロマに加えて、ほのかにブラックベリーやプラムのニュアンスも感じられます。また、力強く、ヴェルヴェットのようにしなやかで、どこか温かみを感じるような味わいが、鰻のたれがかかったご飯にピッタリ。永遠に食べ続けられる美味しさ。美味しいお米、万歳、日本に生まれて良かった!とつい言いたくなる、最高の相性です。

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