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明治時代の日本経済に学べ!資源の乏しい日本が急成長できた理由

2023.07.20

どのように鉄道資金を捻出したのか

明治政府は鉄道の重要性については認めていたものの、最大の難関は資金調達でした。

当時、戊辰戦争(1868-1869年)の戦費によって明治政府は財政基盤が弱かったのです。

そのため莫大な資金が必要な鉄道建設費をどのように捻出すべきか、大きな課題でした。

どうにか自前で建設したいと考えた明治政府は、英国へ資金調達の打診をして、オリエンタル・バンクがロンドンで外国公債を発行する形で、なんとか鉄道建設資金を集めることに成功します。こうして資金調達が実現し、明治5年に鉄道が開通したのです。

実際、明治政府が莫大な借金を抱えて鉄道建設したことは大正解でした。

なぜなら鉄道によって、これまでにない経済の大動脈が形成されたからです。

当時、人々は鉄道がいかに便利なものかを実感したはずです。

こうして日本全国に鉄道を建設しようとする機運が急速に高まり、各地の実業家が鉄造の建設に乗り出していきます。最初の開通から35年後には、日本の鉄道営業距離は9000キロ

を超えるほど大きくなりました。

当然、こうした鉄道網によって日本経済が急速に拡大していく大きな要因となったのです。

おわりに

明治維新が始まるキッカケとなったのは黒船来航(1853年)です。

実際、ペリーは西洋文化の力を見せつけようと日米和親条約(1854年)を結んだ際に、蒸気機関車の模型を贈りました。ところが1年後には佐賀藩が独力で蒸気機関車の作成に成功しており、実は当時から日本には西洋技術を模倣する力があったのです。

米国海軍のペリーは日本の技術力について「日本が開国した場合、米国のライバルとなるだろう」という趣旨の言葉を残しています。

21世紀に生きる私たちは、あらためて日本が持つ技術力やポテンシャルについて、再評価すべきではないでしょうか。もちろん、さまざまな理由で今後の日本経済は縮小していくかもしれませんが、それでも私たち日本人の強みがどこにあるのか、先人から学べる部分も沢山あることは間違いないでしょう。

以上で今回の金融経済アルキ帖「明治日本の奇跡!躍進する経済成長の秘密」はおわりです。

次回もよろしくお願いいたします!

<参考資料>
・小学館版学習まんが 日本の歴史 13 明治維新と文明開化: 明治時代I
・幕末維新ミュージアム「霊山歴史館」 
https://www.museum.or.jp/museum/5327

文/鈴木林太郎

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