エミライはFiiO製シングルダイナミック型イヤホンの新たなエントリーモデル、「FD11」の取扱いを開始した。価格はオープン価格。実勢価格は6600円前後。
FD11はエントリーモデルとはいえ、FiiOがこれまでのイヤホン設計で培った「カーボンベースダイヤフラム」を搭載するダイナミックドライバーや、2つのネオジム磁石をドライバーユニットの外側と内側に配置することで強力な磁界を生成する「内外磁気回路設計」などの最新技術を導入している。
その主な特徴は以下のとおり。
10mm径 ダイナミックドライバーを搭載
FD11が搭載する10mm径のダイナミックドライバーには、上位モデルであるFH15やFF5と同様の「カーボンベースダイヤフラム」を採用。
同社では素材となるカーボン繊維は非常に軽量で剛性に優れるため、歯切れ良く、滲みのないクリアーなサウンドを実現すると説明している。
2つのネオジム磁石を搭載する内外磁気回路設計
最新のIEMであるFD11では、入念なシミュレーションによって設計された、第2世代の内外磁気回路設計が採用されている。
この回路は形の異なる二つのN52ネオジム磁石をドライバーユニットの外側と内側にそれぞれ搭載することで、強力な磁界を生成。「111dB/mW@1kHz」の高能率を実現する。
単一の磁石を搭載する一般的なダイナミックドライバーと比較して、ダイヤフラムをより強力に駆動することが可能になり、低歪みで力強いサウンドを奏でることが可能だ。
ダイナミックドライバーの性能を引き出す二層構造チャンバー
FD11のダイナミックドライバーの背面には、特徴的な二層構造のチャンバーを備えている。このチャンバーがダイナミックドライバーから生じる空気圧を適切に制御。振動板の動作をスムーズにすることで、ダイナミックドライバーの性能を最大限引き出しす。
豊かな低域を実現するC字型音響管構造
FD11の内部に設けられたC字型音響管により、ハウジング内の空気の流れを適切に制御。共振周波数を下げることで、豊かな低域再生が得られる。
ボーカル表現を追求した音質チューニング
今回、同社ではFD11において、明瞭で自然なボーカル表現に拘ったチューニングを施したという。そのため、特にボーカルを重視する音楽のリスニングに適しており、また、14kHz付近や18kHz付近の周波数を適切に強調することにより、伸びの良い高域やリアルな空気感を再現していく。
優れた耐久性を実現するダイキャスト成形の亜鉛合金製ハウジング
FD11の、巻き貝をイメージした特徴的な形のハウジングは、亜鉛合金をダイキャスト成形した後、研磨と電気メッキを施すことで製造されている。
亜鉛合金製のハウジングは内部の定在波を抑制する効果を備え、優れた耐久性を実現。
デザイン面でも、イヤホンの装着時に三箇所の接触面で保持するよう人間工学に基づいて設計。外観の美しさと優れた装着感を両立している。
独自形状の0.78mm 2ピン規格ケーブルコネクターを採用
FD11は、ケーブル接続に0.78mm 2ピン規格を採用。断線したケーブルの交換や、リケーブルによる音の調整を容易にしている。
また、ケーブル側のコネクターには、角度を設けることで取り回しと装着感に配慮した部品を採用した。
※2ピンコネクター部は円形の凹凸がある独自形状となっています。
ハイレゾオーディオ認証を取得
日本オーディオ協会が定めるハイレゾオーディオ認証を取得している。
FD11の主な仕様
形式/インイヤ型イヤホン
ドライバー/10mm径ダイナミックドライバー×1基
周波数特性/20Hz~40kHz
インピーダンス/24Ω(@1kHz)
感度/111dB/mW(@1kHz)
ヘッドホンプラグ/3.5mm ステレオミニプラグ
ケーブル長/約120cm
重量(片側)/約10g(ケーブルを除く)
付属品/0.78mm 2ピンケーブル(※)、イヤチップ3組(S/M/L ※Mサイズを装着済み)、クイックスタートガイド
(※)本体及びケーブルのコネクター部は円形の凹凸がある独自形状となっています。
関連情報
https://www.fiio.jp/products/fd11/
構成/清水眞希