自治体・行政施設のキャッシュレス対応
ここ1、2年で全国の自治体は「窓口のキャッシュレス対応」にギアを入れるようになったが、注目すべきは「クレカの躍進」である。
クレカの非接触型決済(いわゆるタッチ決済)の利便性が周知の事実となり、それと同時にクレカ対応を避けてきた自治体がその腰を上げるようになった。
地方にはクレカそのものを持ったことがないという人も珍しくなく(メインバンクが先祖代々地域の信用金庫という人も多い)、それ故に今までは早急のクレカ対応が必要なかったということだろう。
が、今では状況が大きく変わった。キャッシュレス決済の効率性は誰しもが知るものになり、市町村の施設の窓口も需要に応じた措置を実施するようになった。
その流れは、各都道府県警察にも確かに波及している。
さよなら収入証紙
警察関連施設のキャッシュレス決済対応、しかしそれに立ちはだかる「最後の壁」が存在する。都道府県の発行する収入証紙だ。
収入印紙及び証紙は、原則として現金でしか購入することができない。パスポートの発行もそうだが、この収入印紙・証紙というものがある限り「完全キャッシュレス化」は絶対に実現できない。
が、この辺りでも改革の波が訪れている。全国都道府県で「収入証紙の廃止」が着実に進められているのだ。
官公庁・自治体窓口の完全キャッシュレス化を阻害する最後の壁「収入印紙問題」の行方
官公庁や自治体窓口のキャッシュレス決済対応が進められている。 しかし、どんな事柄にも「壁」というものがある。全国の市町村の窓口でクレジットカードやQRコード決済...
話が前後してしまうようだが、免許センターのキャッシュレス対応は「収入証紙が廃止されたからこそ」の改革という側面もある。
時代はやはり、進化の道を歩んでいるようだ。
【参考】
愛知県警がキャッシュレス決済導入へ 2024年4月、免許更新手数料など-中日新聞
https://www.chunichi.co.jp/article/714822
運転免許手続きDX化 手数料キャッシュレス決済へ 静岡県警
https://www.at-s.com/news/article/shizuoka/1196884.html
各種手数料徴収に係るキャッシュレス決済の導入について-茨城県警
https://www.pref.ibaraki.jp/kenkei/a03_license/info/cashless.html
取材・文/DIME編集部