自治体・公共施設のキャッシュレス決済対応の話題。これは筆者にとっての得意分野でもある。
なぜなら、筆者自身が首都圏でも中京圏でもない静岡県静岡市に住んでいるからだ。はっきり言えば、静岡はあらゆる分野で東京や名古屋より大きく遅れている。
キャッシュレス決済の浸透も、COVID-19がなければまだまだ時間がかかっていたに違いない。
そのような環境にいると、東京では見えないことがむしろ見えてくる。具体的には、自治体窓口や免許センターでキャッシュレス対応が始まると「時代の流れ」というものを強く感じてしまうようになるのだ。
というわけで、今回は「免許センターでのキャッシュレス決済対応」というテーマで筆を進めていきたい。
東海地方で「免許センターのキャッシュレス対応」ドミノが発生
早速だが、ここで記事を引用させていただきたい。6月23日付の中日新聞の記事『愛知県警がキャッシュレス決済導入へ 2024年4月、免許更新手数料など』である。
県警は22日、運転免許の更新や自動車保管場所の証明申請などの手数料について、来年4月からキャッシュレス決済を導入すると明らかにした。鎌田徹郎県警本部長が森井議員の一般質問に答えた。
(中日新聞より引用)
筆者はこの記事を読んで、驚いてしまった。愛知県なら、とっくの昔に免許センターでのキャッシュレス対応が実施されているだろうと思っていたからだ。
が、東海地方は結局はこんなものである。東京に住んでいる感覚で物事を考えてはいけない。
なお、静岡県での運転免許手続きに伴う手数料支払いのキャッシュレス化は、愛知県警の発表に先立つこと4か月前に計画が公表されている。以下、2月21日付の静岡新聞の記事『運転免許手続きDX化 手数料キャッシュレス決済へ 静岡県警』を引用する。
静岡県警の大原光博本部長は20日、県内の運転免許センターで2023年度、更新などの各種手数料のキャッシュレス決済化を始める方針を明らかにした。免許更新と学科試験のオンライン予約をはじめ、更新時の申請自動受付機の設置や学科試験のペーパーレス化も24年度末までに順次導入する計画も示した。
(静岡新聞より引用)
対応の決済サービスは?
運転免許の更新は、当然ながら無料ではない。更新手数料2,500円の他に講習手数料というものが発生し、しかもこれは中途半端で面倒な額だ。1,000円以上5,000円以内の決済は、まさにキャッシュレスでどうにかするべきものである。
筆者自身、免許の更新の際は必ずATMに足を運んで現金を用意してから免許センターへ向かった。が、それも次回の更新からは必要なくなるはずだ。
我が地元の免許センターが、具体的にどの決済銘柄に対応するかはまだ情報が出ていない。ここは2021年にキャッシュレス対応を開始した茨城県を参考にしよう。
茨城県警の公式サイトによると、対応銘柄は以下の通り。警察署、警察センター、免許センター共通の措置である。
・クレジットカード
・デビットカード
・電子マネー(交通系ICカードを含む)
・QRコード(SmartCode)
補足すると、対応クレカブランドはVisa、Mastercard、Discover、Diners Club、アメリカンエキスプレスである。デビットカードは、興味深いことに銀聯カードが肩を並べている。
いずれにせよ、これだけ対応銘柄が揃っていればATMは必要なくなるだろう。