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「経済」は○○の略語だって知ってた?

2023.07.24

現代では『経済』は一般的に使われる言葉ですが、もともとは略語として広まったという経緯があります。経済の語源となる言葉や、いつ頃から使われ始めたのか言葉の歴史を見ていきましょう。経済の基本や経済学の視点についても解説します。

「経済」とは何の略語?

経済という言葉には語源があり、略語として使われ始めたのが始まりとされています。何の略語として生まれたのか、概要を確認しましょう。

「経世済民」または「経国済民」

日本語の経済の由来となっている言葉には、諸説ありますが、主な語源は『経世済民』または『経国済民』です。

経世済民は古代中国の書物、王通『文中子』礼楽篇に出てくる『皆有經濟之道、謂經世濟民』が元になっています。経国済民は『国を治め民を救うこと』という意味とされ、経世済民と大きな意味の違いはありません。

※出典:経済と経済学の語源について|神戸大学経済経営研究所

江戸時代には「経済」が使われていた

日本で『経済』という言葉が散見されるようになるのは、江戸時代ごろです。略語として使われ始めた正確な時期は分からないものの、太宰春台の著書では『凡天下国家を治るを経済と云、世を経め、民を済ふを云ふ義なり』と記されています。

江戸時代ごろの『経済』は現代で使われる意味とは異なり、国家や世の中を治めることを指していたようです。近代になって欧米の言葉が入ってきた影響もあり、英語の『economy』の訳として経済という語が使われるようになりました。

economyは、物やサービスの売買や交換を通して、富が生み出され用いられるシステムを指す言葉として知られます。現代における経済という語は、政治や治世よりもビジネスの意味合いが強いのが特徴です。

※出典:経済学のトビラをあけてみよう!|岩手県立大学

経済の基本と三つの主体

経済学のイメージ

(出典) pixta.jp

現代における『経済』という語は、どのような意味を持つのでしょうか?基本となる考え方や、経済活動を構成する家計・企業・政府という三つの主体が生み出すお金の流れについて解説します。

経済とはお金の流れを指す

経済は、世の中にお金が流れる仕組みを意味する言葉です。製品の生産・流通・消費の各プロセスでお金が発生し、売買を通して世の中に流れていきます。一連の流れを全てまとめて『経済』と呼び、景気やビジネスとも深く関連します。

経済を知ると、さまざまな場面で役立つものです。社会でお金がどのように流れているのかを理解できると、論理的に考える力が身に付きます。

社会的な問題は、何らかの理由があって発生するものです。お金の流れを知り、原因を突き止める思考が身に付いていれば、問題解決に向けて考える機会も多くなるでしょう。

家計

経済の一端を担う『家計』とは、各世帯で行われる経済活動を指します。具体的には、収入を得て生活費を支払い、消費する行動のことです。

多くの世帯が、労働の対価として収入を得ます。企業に属している場合は賃金が支払われ、保険料や税金を支払った上で消費を行うのが、家計における経済活動です。消費したお金の一部も税金として政府に支払われ、これにより公共サービスを享受する権利が得られます。

企業は、家庭や他の企業に対してサービスや商品を提供し、その対価として収入を得ます。このように家庭と企業の間で動くお金が、経済活動の重要な部分を構成しているのです。

企業

企業は各世帯にサービスや商品を提供するだけでなく、政府に税金を納めます。企業が支払った税金も、公共サービスや補助金などの運用に役立てられる仕組みです。

株式会社は株式を発行し、投資家が売買を行ってお金を動かします。売買によって生じたお金も、経済活動の一部分です。企業が政府に支払う主な税金として、法人税・法人住民税・法人事業税などが挙げられます。

企業が利益を生み出すと税金が発生し、政府の財政活動に使われます。企業は家庭や政府と密接に結び付き、経済の動きの中で重要な役割を果たしているといえるでしょう。

政府

政府は、各世帯や企業から税金・保険料を徴収し、公共サービスや公共財などを提供する役割を果たします。利益の追求ではなく、個人や企業にとって欠かせない社会保障や施設を運営・提供するのが特徴です。

家庭からは所得税・住民税・消費税・保険料などを徴収し、必要な場所に再分配を行います。企業から徴収した税金も含め、さまざまな公共サービスの運営に利用される仕組みです。

政府の政策は、景気や経済の動向に影響を与えます。国債の発行や公共サービスの提供をバランスよく行い、適度な景気に調整する役割を担うのが政府です。

「経済学」は何を学ぶの?二つの焦点

経済学者

(出典) pixta.jp

経済学で学ぶ内容は、いくつかに分類できます。主な考え方となる、マクロ経済学とミクロ経済学という二つの分野について確認しましょう。それぞれの概要や特徴を紹介します。

マクロ経済学

マクロは、ギリシャ語の『makros』を語源とする言葉で、巨大・巨視的といった意味を持ちます。

マクロ経済学は、国家全体のような大きな視点から経済について研究する学問です。経済全体の動きを扱い、消費や物価の動向など、大きな単位で判断します。

世の中のお金の流れを俯瞰的に知りたいと考えるのであれば、マクロ経済学の視点で状況を把握する必要があるでしょう。経済の動向を分析・判断する範囲が広く、国の統計や政府発表から景気の動きや円高・円安などの状況を把握します。

ミクロ経済学

ミクロ経済学のミクロは、古代ギリシャ語の『mikros(smikros)』に由来する言葉です。小さい・微小なといった意味を持ちます。

ミクロ経済学は、個人や企業の個々の活動を対象として、経済の動向を調査・研究する学問です。消費者である個人の意思決定や、企業の行動が経済全体にどのような影響を与えるのかを考察します。

商品の価格が決まる条件や消費者の需要の動向、市場の需給状況について分析するのも、ミクロ経済学の特徴です。

構成/編集部

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