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入れ歯の表面に形成された有害な細菌のコロニーが肺炎の発症につながる可能性、英カーディフ大学研究報告

2023.07.07

入れ歯は肺炎リスクを高める?

入れ歯の表面に有害な細菌がコロニーを形成していることがあり、それが肺炎の発症につながる可能性のあることが、新たな研究で示された。

英カーディフ大学のJoshua A. Twigg氏らによるこの研究の詳細は、「Journal of Medical Microbiology」に2023年6月21日掲載された。

この研究では、入れ歯の表面が肺炎の潜在的な原因菌にとってコロニーを形成しやすい場所であり、入れ歯表面で増殖した細菌が、肺炎リスクの高い人に肺炎を引き起こす可能性があるという仮説が検証された。

対象は、肺炎に罹患していない介護施設に入居している高齢者35人と、肺炎の確定診断を受けた高齢の入院患者26人で、いずれの対象者も入れ歯を装着していた。

Twigg氏らは、対象者の舌の背部、入れ歯が接触する部分の口蓋粘膜、および入れ歯からサンプルを採取してDNAを抽出し、16S rRNAメタタクソノミックシーケンシング(環境中の微生物集団の組成や多様性を調べるための分子生物学的手法)と定量PCR分析により細菌の種類と量を特定した。

その上で、肺炎を引き起こす可能性のある細菌の量について、両群間で有意差があるのかどうかを調べた。対象とされた細菌には、肺炎桿菌、肺炎球菌、大腸菌、セラチアなどが含まれていた。

その結果、入院中の肺炎患者では、介護施設入居者に比べて肺炎の潜在的な原因菌の相対存在量が統計学的に有意に増加していることが明らかになった。

特に、肺炎患者の入れ歯での細菌の累積相対存在量は、介護施設入居者の入れ歯の20倍以上と、増加が著しかった。さらに、肺炎患者の入れ歯に由来する細菌叢は、施設入居者の入れ歯に由来する細菌叢と比べて、多様性と豊かさが有意に低下していた。

Twigg氏は、「肺炎患者の入れ歯と健常者の入れ歯では、肺炎の潜在的な原因菌の量に違いがあると予想してはいたが、20倍もの違いがあると知り、驚いた」と話す。

研究グループは、入れ歯が肺炎発症に関与しているとの考えを示し、「入れ歯を適切に洗浄しなければ、その表面に疾患の原因となる細菌のコロニーが形成される可能性がある」と警鐘を鳴らしている。

ただしTwigg氏は、「この研究結果から、入れ歯が原因で肺炎が生じたと言うことはもちろんできない。ただ、両者の関連性が示されたに過ぎない。入れ歯と肺炎発症との関係に関する研究はまだ初期段階にあり、入れ歯の装着から肺炎発症に至るまでのメカニズムを明らかにするには、さらなる研究が必要だ」と述べている。

Twigg氏は、「入れ歯の表面で有害な細菌が増殖する可能性が示された。入れ歯を徹底的に洗浄することが重要だ」と改めて強調し、さらに、「歯科医で定期検診を受けることで、入れ歯を作らずに済む」と助言している。(HealthDay News 2023年6月26日)

Copyright © 2023 HealthDay. All rights reserved.
Photo Credit: Adobe Stock

(参考情報)
Abstract/Full Text
https://www.microbiologyresearch.org/content/journal/jmm/10.1099/jmm.0.001702

Press Release
https://microbiologysociety.org/news/press-releases/could-your-false-teeth-give-you-pneumonia.html

構成/DIME編集部

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