総合人材情報サービスのアイデムでは、2023年5月に総合求人サイト『イーアイデム』を通じて求人に応募した会員を対象に仕事探しに関する調査を実施。回答結果をグラフにまとめて発表した。本稿では、その一部を抜粋してお伝えする。
労働条件は希望に沿っていても応募を躊躇する求人情報の特徴
労働条件は希望に沿っていても応募に至らない求人の特徴をきいた(複数回答)。最も多かったのは「仕事内容がよくわからない・イメージが湧かない」で35.3%、次いで「勤務地があいまい・よくわからない」が31.7%、「以前応募したが、採用されなかった」が26.8%となった。
知りたい情報の詳細が書かれていない、明確に記されていないといった場合は応募まで至らないケースが多いようだ。
年代別に見てみると、「30代以下」「40代」と「50代」「60代以上」で「以前応募したが採用されなかった」の回答割合に差が表れた。
「30代以下」では、「会社の雰囲気が伝わってこない」「写真やイラストといったメディアの表現が無い」に他の年代よりも意見が集まっており、より一層視覚に訴えた発信が必要と言えるだろう。
新型コロナウイルス感染症の影響で仕事を探している人は21.8%
求人に応募した人に、今回仕事探しをしている理由に「新型コロナウイルス感染症の影響」は関連しているか聞いた。
全体で21.8%が「はい」と回答し、新型コロナウイルス感染症の影響を受けて仕事探しをしていた割合は五分の一程度となった。希望雇用形態別に影響の有無をみると、「正社員」では31.3%で3割を超え、他の雇用形態希望者よりも高くなっている。
正社員を希望する理由
求人に応募した、正社員雇用を希望する人に、なぜ正社員を希望するのかを聞いた(複数回答)。最も多かったのは「将来にわたって安定して働きたいから」で68.7%、次いで「社会保険に加入できるから」が43.4%、「他の雇用形態より収入が得られると思うから」が36.1%となっている。
性別との関係をみると、「男性」のほうが「女性」よりも「他の雇用形態より社会的な信用度が高いと思うから」が9.7pt、「自身のキャリア(仕事経験や意識・技術等)を維持・向上したいから」が8.3pt高くなった。「正社員だから信用される」と考える人が女性より多いようだ。
これに対して「女性」のほうが「男性」よりも「将来にわたって安定して働きたいから」が26.7pt、「他の雇用形態より収入が得られると思うから」が7.4pt、「産休・育休・介護休暇が取りやすいと思うから」が5.2pt高くなった。継続した雇用のほか、収入面や福利厚生にもこだわっている傾向がみられる。
パート・アルバイトを希望する理由
求人に応募した、パートまたはアルバイトを希望する人に、なぜその雇用形態を希望するのかを聞いた(複数回答)。最も多かったのは「自分の都合のよい時間や曜日に働きたいから」で59.6%、次いで「生活との両立を図りたいから」が38.6%、「気楽に働きたいから」が28.2%となった。
性別との関係をみると、「男性」のほうが「女性」よりも「すぐに働き始めたかったから」が13.9pt、「興味のある仕事がパートまたはアルバイトでの募集だったから」が11.7pt、「気楽に働きたいから」が11.2pt高くなった。
一方、「女性」のほうが「男性」よりも「扶養の範囲内で働きたいから」が25.8pt、「生活との両立を図りたいから」が10.4pt高くなった。制限がある中での働き方として、パート・アルバイトを希望している人が多いことがわかる。
調査概要
調査対象/総合求人サイト『イーアイデム』の会員で、2023年5月1日~5月31日の期間に『イーアイデム』から求人に応募した人
調査方法/インターネット調査
調査主体/株式会社アイデム
調査期間/2023年5月2日~6月5日
有効回答/467名
関連情報
https://apj.aidem.co.jp/enquete/list/1/
構成/清水眞希