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〝だれなに〟じゃない!「誰何」の正しい読み方と言葉の由来 

2023.07.19

独特な読み方をする漢字は、知識として覚えていないと歯が立たないケースがほとんどだ。「誰何」もそんな言葉の一つ。素直に「だれなに」と読んでしまいそうだが、「誰何」ならではの読みがある。 

本記事では、「誰何」の正しい読み方と言葉の由来、使い方や類語・対義語について解説する。 

「誰何」の読み方と意味 

「誰何」の読み方は「すいか」。相手が何者かがわからない時に氏名や身分を問いただすことを指す。また、文脈によっては「問いただす」の意味が抜け、単に姓名や身分が不明なことを指す場合もある。 

「誰何」の語源は漢語 

誰何の語源は漢語(中国から伝わり、日本語に取り入れられた言葉)とする説が有力だ。「誰何」のうち、「誰」の字は何者かが不明なことを意味し、「何」は物事を問いただす場合の疑問詞の意味を持つ。 

例えば、中国の思想家の一人・莊子の記した『莊子、応帝王篇』では、「不知其誰何」の表現がある。これは、日本語の書き下し文で「その誰何なるを知らず」と読み、「私が何者なのかわからない」という意味になる。「誰何」が持つ意味のうち、姓名や身分が不明なことを指す言葉として使われている

「誰何」のイントネーションは? 

「誰何」の読み方はわかっても、どこにイントネーションを置くかで迷う人もいるだろう。誰何は「す」に強調音を置く。果物の「スイカ」ではなく、電子マネーの「Suica」と同じ発音と覚えておくと覚えやすいだろう。 

自衛隊用語の「誰何」 

なお、通常の言葉とは異なる意味で「誰何」が使われるケースもある。自衛隊では、歩哨(敵などを警戒するための見張り任務)の際に、敵味方が不明な相手が接近してきた場合にかける言葉を「誰何」と呼ぶ。鋭く威圧的な口調で「だれか!」と尋ねることが定形となっており、誰何を3回しても相手が答えない場合は、捕獲あるいは刺殺・射殺の後、取り調べを行うとルール付けされている。 

「誰何」を使った例文、類語、対義語 

「誰何」は、会話文のように口語で話をするシーンではほとんど使われない。そのため、どのように使えば良いか迷う人も多いだろう。「誰何」を使った例文や、類語・対義語を使った言い換え表現を覚えておくと、耳慣れない言葉を良く知った語句に変換できるので便利だ。 

誰何を使った例文 

まずは誰何を使った例文をチェックしよう。誰何には、「誰何する(される)」の他に」「誰何を問う」などの表現もある。 

「夜の海を一人で歩いていると警察官に誰何される場合がある」

「基地のフェンスをよじのぼろうとした途端、誰何の声がかかった」 

「彼は急に現れた人物に驚いて誰何を問うた」 

誰何の類語は? 

「誰何」という読み方は特殊なため、表現が硬すぎる(難しすぎる)と感じる場合は、似た意味の言葉を知っておくとスムーズに言い換えられる。 「誰何」の類語は、「見とがめる」「呼び止める」「質す(ただす)」「問い質す(といただす)」「尋問する」「職務質問」などが挙げられる。 

誰何の対義語 

一方、「誰何」の対義語は、自分が何者かを明らかにする行為を指す言葉「名乗る」「自己紹介」などが該当する。また、もっと簡単に、「見とがめられない」「呼び止められない」「問い質されない」のように、類語+否定の「ない」を使ったかたちで表現するのも一つの方法だ。 

「誰何」は英語でなんという? 

仕事で英語に触れる機会が多い場合は、「誰何」の英語表現も知っておいて損はない。自衛隊でも特殊な「誰何」が使われている通り、不審者の名前や身分を確認する行為は、軍事用語としての側面を持つことが多い。それぞれの英単語や慣用表現を、意味とセットに覚えておくと良いだろう。 

誰何の英語表現 

軍事的な場面で不審者を誰何する場合は、「Who goes there?(そこを行くのは誰だ、の意味)」がほぼ定形表現として使われる。 また、歩哨が相手に身分の証明を求めることは、「challenge」で表現可能だ。軍事用語の一つで、「誰何された」と受身形にしたい場合は、「be動詞 + challenged」と受身形にする。こちらのそのまま覚えてしまったほうが良いだろう。 

 

文/編集部

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