スズキのフラッグシップとなる大型二輪車「Hayabusa(ハヤブサ)」が、2023年で発表から25周年を迎えた。同社は、これを記念し25周年記念モデルを、日本を含む全世界で7月より順次販売を開始することを発表した。なお、日本仕様の販売は300台限定となる。
今回の25周年記念モデルは、ボディーはオレンジと黒を基調とし、ドライブチェーンアジャスター、フロントブレーキディスクインナーの色を変更した特別仕様となる。
マフラーボディやドライブチェーンにオリジナル刻印を、タンクに25周年記念エンブレムと「SUZUKI」立体エンブレムを追加している。また、シングルシートカウルを標準装備している(日本仕様除く)。
初代ハヤブサは、1998年に「Hayabusa (GSX1300R)」としてドイツ・インターモトで発表され、1999年に欧州や北米で発売された。開発コンセプトは「Ultimate Sport(究極のスポーツバイク)」で、高い走行性能やハンドリング性能、ユニークで高い空力性能を持つスタイリングが話題を呼び、スズキを代表するフラッグシップ二輪車となった。
排気量が1,299ccから1,340ccに拡大された二代目は、2007年に発売。初代の高い動力性能を引き継ぎつつ、出力特性を調整できるスズキ・ドライブモードセレクター(SDMS)を採用した。
また、2014年には日本仕様を発売、2016年にはインドで生産、販売を開始するなど、全世界で販売を拡大した。
2021年には、エンジン、車体を全面改良し、電子制御を多く取り入れた三代目「Hayabusa」の販売を開始した。エンジン、車体の部品を全面的に見直しつつ、トラクションコントロールシステムや双方向クイックシフトシステムなどの電子制御システム「S.I.R.S(スズキインテリジェントライドシステム)」を採用したことにより、パワフルでありつつも制御しやすい、まさにデザインコンセプトの「The Refined Beast」を体現するモデルとなった。
現在は、アメリカ、欧州、インド、中南米などを含む全世界48か国で販売しており、シリーズ累計販売台数は20万台に上る。
代表取締役社長 鈴木俊宏氏のコメント
「Hayabusaシリーズは、スズキを代表するフラッグシップとして世界中でご愛用頂いているモデルです。今回発表から25周年を迎えることができ、これまで絶えず皆様に愛していただいたことに、深く感謝申し上げます。
現行モデルである三代目Hayabusaの開発車には私自身も試乗し、チーム一丸となって歴代最高のモデルに仕上げました。Hayabusaはこれからも進化を続けて参ります。今後とも変わらぬご愛情を賜りますよう、お願い申し上げます」
「Hayabusa」25年間の歩み
1998年 ドイツ・インターモトで「Hayabusa (GSX1300R)」として発表
1999年 販売開始
2007年 二代目販売開始
2014年 日本仕様を発売
2016年 インドで生産、販売開始
2021年 三代目販売開始
2022年 累計生産台数20万台達成
「Hayabusa」の主な受賞履歴(日本国内)
・公益財団法人日本デザイン振興会 2014年度グッドデザイン賞(二代目)
・一般社団法人日本二輪車文化協会 第4回日本バイクオブザイヤー2021 小型二輪部門最優秀金賞
・ヤングマシン マシンオブザイヤー2021 総合部門、ストリートスポーツビッグバイク部門 1位
・公益社団法人 日本インダストリアルデザイン協会(JIDA) デザインミュージアムセレクション
関連情報:https://www.globalsuzuki.com/motorcycle/smgs/products/2024hayabusa_25thanniversary/
構成/土屋嘉久