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濃い色は紫外線を防げないってホント?レンズの色、濃さ、知っておきたいサングラスの正しい選び方

2023.07.09

■連載/阿部純子のトレンド探検隊

目的、色の効果、与える印象を理解すれば自分に合った快適なサングラスが選べる

まぶしさや紫外線から目を保護するサングラス。濃い色のレンズを使った定番のサングラスから、ここ数年のトレンドになっているライトカラーレンズまで、色や濃度のバリエーションが豊富になっている。

既製品のほか、度付きサングラス、メガネフレーム+色付きレンズ、色の濃さが変化する調光グラスなど、メガネと同じくオーダーで作るサングラスも数多くあり、どのタイプを選んでいいのか迷ってしまうことも。

眼鏡市場」で1万人以上の目を見てきた、パーソナルカラーアナリストの掛本紀子さんに、サングラスを選ぶ際の注意点、自分に合うサングラスを選ぶコツなど、正しいサングラスの選び方を教えていただいた。

「サングラスは色の濃いレンズなので印象が強く見えてしまうこともあります。目的や色の効果、与える印象を知っていると、自分に合った快適なものが選べますし、選ぶときにも楽しみが増えます」(掛本さん)

色の濃さで効果はどのように変わる?

サングラスは何を防ぎたいかという目的によって効果が変わる。紫外線(UV)をカットしたい場合、透明でも薄い色がついたレンズでも、UVカットがされているものであれば十分に機能が果たせる。

まぶしさ(可視光線)に関しては、色が濃くなるとまぶしさを防ぐ効果も上がるので、使う環境によって必要な色の濃さは変わってくる。アウトドアレジャー、屋外でのスポーツに使うサングラスは色の濃いレンズを使った方が良い。

逆に屋内に入ると濃い色のサングラスは見づらいため、タウンユースが目的ならば、薄い色のサングラスだと掛け外しをしなくても済むので便利。

商品のタグには、「可視光線透過率」「紫外線透過率」のパーセンテージが表示されているので必ず確認する。レンズが可視光線、紫外線を通す率を表しており、透過率が低いものを選ぶとより効果が高い。

下記画像の2本を比べると、色が薄いタイプ(上)は可視光線透過率が65%、色が濃いタイプ(下)は40%なので、濃い方がまぶしさをより防げる。紫外線透過率は1%以下、つまり紫外線を99%以上カットする機能がついており、色の濃度は違ってもUVを防ぐ機能は同等ということになる。

まぶしさを感じる感覚は個人によって異なり、年齢を重ねるとまぶしさが感じやすくなる傾向がある。サングラスを選ぶときは必ず試着を行い、屋内だけでなく屋外を見て、自分が望んでいる見え方かどうかを確認する。

濃い色は紫外線を防げないってウソ?ホント?

人間の目は暗いところでは光を取り入れようと瞳孔が開くため、色の濃いレンズをかけると瞳孔が開き目に入ってくる光量は増える。よって、レンズを通さずに目に入る光は、瞳孔が開いた分だけまぶしく、紫外線も同じルートで目に入る可能性がある。

顔に添ってカーブがついたタイプのフレームを選択したり、帽子を併用したりすることでしっかり紫外線を防げるような対策をお勧めしたい。

濃い色のサングラスを買うときは必ずタグを確認し、紫外線透過率が1%以下のものを選ぶ。紫外線透過率をしっかりと確認して選べば、まぶしさと同時に紫外線も防げる。

レンズに傷がつくと効果が半減する?

紫外線カット機能は、現在のメガネ・サングラスのレンズの大半が紫外線吸収剤を素材に練りこんでいるため、レンズに傷がついても紫外線効果が落ちることはほぼ無い。しかしサングラスには、防汚機能、帯電防止機能をレンズの表面にコーティングしているため、傷がつくとそこから剥がれやすくなったり、メガネのクリーナーが傷から入り込んでレンズが曇ったようになり見えづらくなる。

また、カラーレンズは色の濃さに関わらず透明なレンズを薬剤で染色をしているため、傷がついたところから変色、退色しやすくなる。

カレーレンズはサングラスの機能を果たせる?

カラーレンズはブラウン、グレー、グリーン、ブルー、パープル、イエローやオレンジなどカラーバリエーションが豊富で、色によって機能が異なる。

ブラウンはまぶしく感じるブルー系の短波長を効率よくカットしてくれるので、まぶしさを抑える効果が期待できる。ブラウンは髪や肌の色になじみやすく、柔らかい色合いなので色の付いたレンズでも穏やかな印象を与える。ナチュラルなコーディネートを楽しみたい方や、サングラスをかけたいけれど威圧的な印象を与えるのは避けたいという方に人気が高い。

グレーは日常にある光を平均的にカットしてくれるので、まぶしさを軽減してくれる効果が一番高い。見るものに色がつくのではなく全体的に暗くなったような感じで実際の色調とあまり変わらないため見え方が自然。クールでシャープな印象を与えるグレーは男性に人気が高い。

グリーンは長波長の赤と短波長のブルーを程よくカットするため眩しさを抑える効果が高く、自然な見え方に。同系色の緑がきれいに見えるというのも特徴。山登り、川遊び、キャンプ、ゴルフなど、木々や芝など緑が多いアウトドアでは、グリーンレンズは景色がきれいに見えてまぶしさも抑えてくれるのでおすすめだ。

ブルーはまぶしさを強調させると言われているイエローやオレンジ系の光をカットしてくれる。また、ブルーは透明感を引き立ててくれるため目元のくすみが気になる方におすすめ。肌の色合いとの相性もあるため、試着して効果があると感じたら選んでみるのも良い。

イエローやオレンジは曇りの日の景色が明るく見える効果が高い。また、肌や血色をきれいに見せたい方におすすめ。

ビジネスシーンでも使える?色の濃さが変化する調光レンズ

紫外線量や太陽光のまぶしさに合わせて色の濃さが変化するのが調光レンズ。1本のメガネで掛け替えが不要なので、利便性の高いサングラスとして注目されている。

「眼鏡市場」では紫外線に反応するもの、紫外線と太陽光に反応するもの2種類を扱っている。紫外線に反応するタイプは屋外でレンズの色が濃くなり、紫外線が遮られると透明になる。ただし、注意したいのが車の運転。車内は屋根があり窓も紫外線カットが施されているため、そういった環境では明るい日中でも色が濃くならないことがある。

紫外線と太陽光に反応するタイプなら、紫外線だけでなく、車の中でも色が入る。また、室内でもLED等の光に反応するため、10~15%ほど薄く色がつく。

調光レンズの色は環境によって左右されるため、レンズの色の濃度を自身でコントロールすることが出来ず、色が変化していることもかけている本人はほとんど気づかない。そのため、ビジネスシーンの大事な場面で思った以上に色がついている可能性もある。自身に適したレンズはどれか、眼鏡店でスタッフに問い合わせてみるのもいいだろう。

調光レンズはどんなメガネのフレームでも可能で、遠近両用を含めた度付きにも対応できる。

掛け替え不要のサングラスは他にも

サングラスレンズやブルーカットレンズを通常のレンズの上に装着し、1本でサングラスとメガネの両方の機能を兼ね備えるものもある。フレームもクラッシックタイプや定番タイプなど、日常で使いやすいデザインが多い。

メガネフレーム+色付きレンズ、度付きサングラスの選択もあり

サングラスは横にも縦にも広い大ぶりのデザインが多いので、度付きのサングラスにすると、レンズの厚みが出たり、度数によってはサイズが合わず作れなかったりするため、選べるフレームが限られてしまうことも。

サングラス用のフレームでは対応できない場合は、メガネのフレームに色の濃いカラーレンズを入れてサングラスとして使うこともできる。

また昨今は、普段使いのメガネのデザインやサイズ感に似たサングラスも増えており、普段メガネを使用していてコンタクトは避けたいという人には、メガネのデザインに似た度付きサングラスを選択もするのもありだ。

顔とサングラスのすき間から紫外線や太陽光が入ってしまうと効果が下がってしまうため、サングラスは顔にきちんとフィッティング出来るデザインを選ぶのが肝要。通常のメガネと同様の小ぶりなデザインのサングラスや、メガネのフレーム+色付きレンズの場合にも、しっかりとフィッティングできるフレームを選ぶと良い。

掛本さんがおすすめするのが、男女問わずかけられるボーダレスなデザインの「マッドジャーニー」のボストンシェイプ。シャープな印象のメタルフレーム「MDJ-32」(下記画像上)、カジュアルな印象のプラスチックとメタルのコンビネーション「MDJ-34」(同下)は、定番のメガネフレームタイプで、サングラスに慣れていない人でも自然な印象で着用できる。

【AJの読み】メガネとの境界線がなくなりつつある?多様化するサングラス

ひと昔前のサングラスと言えば、レイバンに代表されるような大ぶりで濃い色のレンズのイメージだったが、現在はデザインやカラーなどメガネとの境界線がないサングラス、サングラスのように使えるメガネと多種多様で、機能性だけでなくファッションギアとしても進化している。

サングラスは日差しがまぶしい夏は特に重宝するが、視力が悪い人にとっては悩みどころでもある。コンタクトレンズを入れて使用するか、度付きのサングラスというパターンになるが、濃い色のサングラスだと屋内では外すことが多く、度付きだと屋内はメガネに替える必要がありとても面倒。

調光グラスはそうした掛け替えの煩雑さを解消するものとして開発されたが、環境に左右されるため、ビジネスシーンで使えるか考慮する必要がありそうだ。

紫外線やまぶしさを防ぐだけでなく、カラーレンズは目元のしわやクマを隠すこともできるので、用途やシーンに合わせて複数のサングラスを使い分けるのもいいかもしれない。

文/阿部純子

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