リクルートの外食市場に関する調査・研究機関「ホットペッパーグルメ外食総研」は、首都圏・関西圏・東海圏の男女約1万人を対象とする2023年5月度の「外食市場調査」を実施。先日、結果を分析したリポートが発表されたので、その概要を紹介したい。
5月の外食市場規模と外食単価について
2023年5月の外食市場規模は、3圏域合計で2719億円。前年同月比(以下、前年比)は104.3%(+111億円)と18か月連続して前年実績を上回った。
市場規模の2019年同月比(コロナ禍前比、以下19年比)は84.0%で、4月に続き19年比マイナス幅が連続して縮小。外食単価は19か月連続で前年を上回り、19年比でも108.9%と高い伸び率を示した。
外食実施率の19年比(88.2%)、外食頻度の19年比(90.8%)ともに前月よりマイナス幅が縮小したことで、延べ外食回数の19年比(77.1%)が2か月連続して回復傾向となり、結果、市場規模の19年比84.0%はコロナ禍となった2020年3月以降では、最高の回復率となっている。
市場規模の食事主体業態・計は前年比107.0%(19年比92.5%)、飲酒主体業態・計は同100.6%(同71.7%)、軽食主体業態・計は同105.8%(同70.5%)。主要16業態中では12業態で市場規模が前年を上回り、5業態では延べ外食回数・単価ともに前年を上回った。
19年比では「お好み焼き、鉄板焼き等の専業店」(103.1%)がコロナ禍前の市場規模を上回った。
3圏域計(首都圏・関西圏・東海圏)
● 2023年5月の外食実施率は 67.5% (前月比増減 +0.9pt、前年比増減 -0.2pt)
● 2023年5月の外食頻度は 3.82回/月 (前月比増減 +0.05回、前年比増減 +0.05回)
● 2023年5月の外食単価は 2,662円 (前月比増減 -56円、前年比増減 +92円)
● 2023年5月の外食市場規模は 2719億円 (前月比増減 +23億円、前年比増減 +111億円)
圏域別
● 外食実施率は、首都圏:67.6%(前年比増減 +1.4pt)、関西圏:66.5%(同 -4.2pt)、東海圏:69.1%(同 +1.3pt)
● 外食頻度は、首都圏:3.98回/月(前年比増減 +0.10回)、関西圏:3.73回/月(同 -0.05回)、東海圏:3.38回/月(同 +0.04回)
● 外食単価は、首都圏:2,758円(前年比増減 +92円)、関西圏:2,609円(同 +117円)、東海圏:2,336円(同 +16円)
● 外食市場規模は、首都圏:1702億円(前年比増減 +127億円)、関西圏:691億円(同 -26億円)、東海圏:326億円(同 +10億円)
業態別(3圏域計)
● 業態別の市場規模は、「和食料理店」(前年比増減 +63億円)、「中華料理店」(同 +34億円)、「ラーメン、そば、うどん、パスタ、ピザ等の専業店」(同 +20億円)等16業態中12業態で前年を上回った。
● 「和食料理店」(延べ回数 +49万回、単価 +433円)、「中華料理店」(延べ回数 +54万回、単価 +293円)等は延べ回数・単価ともに前年比で増加した。
本調査の概要
調査目的/対象月間の夕方意向の外食・中食内容を知るために実施。
調査時期/2023年3月31日(金)~4月10日(月)
配信数/1万2844件
回収数 /1万114件(回収率78.7%)
有効回答数/1万103件
調査機関/アール・ピー・アイ
関連情報
https://www.recruit.co.jp/newsroom/pressrelease/assets/20230629_gourmet_01.pdf
構成/清水眞希