DIYに人気の素材、「イレクターパイプ」を知っていますか?
一見すると建設現場で使われる単管パイプのようですが、素人でも扱いやすく、丈夫で汎用性が高い素材として重宝されています。
近年の車中泊人気もあり、再ブームの兆しが見えるイレクターパイプ。今回はそんなイレクターパイプの使い方やDIYアイデアをまとめてご紹介します。
イレクターパイプとは?
イレクターパイプとは、YAZAKI(矢崎化工)から発売されているスチール(鋼鉄)パイプの表面をプラスチック(合成樹脂)でコーティングしたパイプのことです。
「鳥が木の枝で巣を作るように、自由にいろいろなものが作れたら」という発想から、ものづくりに適した組み立て素材として開発されました。海外でも「CREFORM(クリフォーム)」の名で売られています。
実はその歴史は長く、初めてイレクターが世に出たのはなんと1966年。発売当初は主にガレージや盆栽棚の素材として人気を集め、1970年~80年代に起きたDIYブームでは全国のホームセンターでイレクターの売り切れが続出したとかしないとか。以来半世紀近く、気軽に使える便利な素材としてDIY好きの間で親しまれているのです。
近頃はSNSにイレクターパイプのDIY作品をあげる人も多く、ラックやテーブル、キャンプグッズやウォールディスプレイ、ペットの脱走防止策など、様々なDIYアイデアが実現できるツールとして重宝されています。
イレクターパイプの主な特徴
イレクターの最大の特徴は、パイプとジョイントパーツの組み合わせによって手軽に様々なものが作れることです。軽くて頑丈で加工もしやすく、パイプ内部には錆止め加工がしてあるので屋外や半屋外での使用にも向いています。
● 材質:スチールパイプにプラスチックをコーティング
● カラー:ブラック、アイボリー、ガーデニンググリーン、グレー
● 太さ:直径28mm(Φ28)、直径32mm(Φ32)、直径42mm(Φ42)
● 長さ:30mm、450mm、600mm、900mm、1200mm…など
パイプは4種のカラーラインナップと3種の太さがあり、長さは300mm~4000mm。専用ハンドカッターや金切り鋸などでカットすることもできるため、設置場所や用途に合わせてセルフカットして使用する人も多いです。通常のイレクターパイプの他に、高級感のある「メタリック」シリーズ(Φ28のみ)やガーデンアーチなどに便利な「曲げパイプ」シリーズもあります。
ジョイントパーツの種類
イレクター用ジョイントパーツは、大きく分けてプラスチックジョイントとメタルジョイントの2種類です。
【イレクタープラスチックジョイント】
● 材質:プラスチック
● カラー:ブラック、アイボリー、ガーデニンググリーン
● 太さ:直径28mm(Φ28)用、直径32mm(Φ32)用、直径42mm(Φ42)用
● 固定方法:専用の「サンアロー接着液」を使用した溶着固定
● 特徴:軽量、錆びにくいため水回りに強い、ジョイントの種類が豊富、接着剤を乾燥させる必要がある、1度接着すると分解することができない
【イレクターメタルジョイント】
● 材質:スチール(塗装)
● カラー:ブラック、メタリックゴールド、シルバー(ニッケルメッキ・導電対応)
● 太さ:直径28mm(Φ28)用、直径32mm(Φ32)用、直径42mm(Φ42)用
● 固定方法:ボルトとナットを使用した締め付け固定
● 特徴:プラスチックジョイントより強度が高い、乾燥時間がいらない(組み立て後すぐに使用できる)、分解・リユースができる
ジョイントパーツのラインナップは全部で700種以上あり、L字や十字、連結(つなぎ)用パーツ、屋根用パーツなど形状は様々。キャスターやスタンド、アジャスターなどのパーツも用意されているのでDIYアイデアが膨らみます。