育休取得による効果〜企業編
中長期(1か月以上)の取得者がいる企業は、短期(1か月未満)の取得者のみの企業よりも「従業員の自主的な行動促進」「業務の見直しや属人化解消」「従業員の視野拡大」の効果を実感している割合が10ポイント以上高い。
取得率が5%になるまでは、中長期(1か月以上)の取得者がいなくても取得率が上がるほど効果が上がる。取得率が5%から80%の企業では、中長期の取得者がいると効果を感じている割合が高い。
育休取得による効果〜従業員編
育休取得による本人の変化実感を見ると、中期(2週間以上3か月未満)の育休を取得した男性で、モチベーションや継続就業意向の向上、業務の見直しや属人化解消につながったと感じている割合が高い。
育休を取得した男性の3~5割が「ヘルプシーキング力」「多様な人材への理解力」「関係調整力」「ネットワーク構築力」といった対人力や、「時間管理力」「タスク管理力」「俯瞰力」「不確実性への対応力」といったタスク力の向上を実感している。
中期(2週間以上3か月未満)の育休を取得した男性で向上実感が高く、4~5割が実感している。
これらの対人力やタスク力の高さといったビジネススキルはジョブ・パフォーマンスや周囲支援行動、職場改善提案行動といった組織貢献にプラスに影響している。
対人力やタスク力の向上には、育休中の「生活環境構築」や「職場とのコミュニケーション」、「自己学習」、「復職後の両立体制検討」といった過ごし方がプラスに影響している。しかし、数日程度(2週間未満)の育休ではそれらの実施率が低い。
調査概要
関連情報
https://rc.persol-group.co.jp/thinktank/assets/paternity-leave.pdf
構成/清水眞希