2023年度以降に人事制度を見直す予定の中・小規模企業は4割未満なのに対し、大規模企業は約6割に
「あなたの勤務先では、2023年度以降に人事制度を見直しますか?」という質問に対し、中・小規模企業(従業員数1,000人未満の企業)所属の人事担当者で「見直す」と答えたのは37.6%だった。
一方、大規模企業(従業員数1,000人以上の企業)所属の人事担当者は、55.2%が「見直す」と回答している。
2023年度以降に人事制度を見なすことを決めた要因の1位は、中・小規模企業と大規模企業ともに「人的資本経営の推進」(中・小規模企業:19.1%、大規模企業:23.2%)となり、人的資本経営の重要性が高まっていることと、新型コロナ対応の優先順位が低くなっていることが推察できる。
大規模企業は約3割がすでにリスキリングに取り組んでおり、5割以上が取り組む方針
日本全国の人事担当者1,500人に対し、「あなたの勤務先では、従業員のリスキリングに取り組んでいますか?」と質問したところ、大規模企業所属(従業員数1000人以上の企業)の人事担当者の31.1%が「取り組んでいる」と回答。
また、28.4%が「取り組む方針であり、具体的な計画がある」、24.9%が「取り組む方針だが、具体的な計画はない」と回答した。
一方、「取り組んでいる」と回答した中・小規模企業(従業員数1000人未満の企業)所属の人事担当者は11.6%のみだった。40.5%は、「取り組んでおらず、計画もない」と回答している。
「1on1ミーティング」や「コーチング」を導入しているのは大規模企業でも4割未満
日本全国の人事担当者1,500人に対し、近年注目を集めている人事関連の制度の導入状況について質問したところ、もっとも導入されていたのは「1on1ミーティング」と「コーチング」(どちらも24.1%が「導入済み・導入決定済み」と回答)だった。
ただ、「1on1ミーティング」を導入しているのは大規模企業でも36.4%(中・小規模企業は11.7%)、「コーチング」も大企業で34.7%(中・小規模企業は13.5%)と、まだ浸透しているとは言えず、今後広がる余地が大きいことが予想できる結果となった。
調査概要
調査対象/主にデスクワークを行う従業員の人事制度の策定や改定に関わる業務に携わる人事担当者
サンプル数/1500人(従業員数1000人未満の企業に所属:750人、従業員数1000人以上の企業に所属:750人)
調査方法/インターネット調査
実施時期/2023年3月23日~24日
調査実施会社/楽天インサイト株式会社
関連情報
https://www.adeccogroup.jp/
構成/清水眞希