2017年には「最もタイトル数の多いロールプレイングゲームシリーズ」(当時の記録では87作)としてギネス世界記録に認定されるなど、これまでに様々な『FF』作品が生み出されてきた。一作目から続く『Ⅱ『Ⅲ』『Ⅳ』とナンバリングがつけられている歴代の主要作品を中心に、それぞれに採用されてきたゲームシステムなどについて振り返る。
ゲーム評論家さやわか氏が語る『FF』シリーズの衝撃遍歴
「『FF』は、ほかのRPGとはハッキリと違う思想を持ったゲームとして、当初から物語性をかなり強調していたように思います。ドラマチックな物語には何度も感動させられました。ダンジョンから脱出しようとしている時、パーティーの中にいたキャラクターが『ここは俺に任せて先に行け!』と身代わりになるなど、常に死と隣り合わせの物語というのが歴代『FF』シリーズの魅力なのかなと思います。ストーリー構成も練りに練られている印象。初期の作品では、いきなり黒騎士が現われてパーティが全滅しちゃう展開にも驚かされました。オンラインゲームの『FF11』や『FF14』でもストーリーを重視する傾向は変わらず、シナリオが驚くほど細かく設定されていて、物語がとても豊かだなと思いました。映像演出がさらに進化する中で『FF7』にはすごい衝撃を受けた記憶があります。ポリゴンで作られた3次元のキャラクターに演技をつけて芝居をさせること自体、当時は本当にビックリしました」
ファイナルファンタジー
FC
ファンタジーの世界観ながらSF的な要素も絡んだ物語や、横視点の戦闘シーン、パーティのクラスチェンジといった新鮮なゲーム内容で話題に。
ファイナルファンタジーⅡ
FC
主人公たちに人物像が設定され、ドラマチックな物語に。経験値によるレベルアップではなく武器種ごとの「熟練度」など斬新な成長システムを導入。
ファイナルファンタジーⅢ
FC
プレイスタイルやシチュエーションによって20種類以上の「ジョブ」を切り替えながら物語を進めるジョブチェンジシステムが登場した。
ファイナルファンタジーⅣ
SFC
対応機が『SFC』となり、グラフィックやサウンドを大幅に強化。戦闘に時間の概念を盛り込んだ「アクティブタイムバトル(ATB)」も導入された。
ファイナルファンタジーⅤ
SFC
ジョブチェンジシステムをさらに洗練し、ジョブごとに得られる「アビリティ」(得意技)をキャラに設定することで好みのカスタマイズが可能に。
ファイナルファンタジーⅥ
SFC
パーティメンバーを自由に選ぶシステムが採用され、主要キャラ14人の群像劇や、魔導アーマーといったSF的な要素の強い世界観が話題を呼んだ。
ファイナルファンタジーⅦ
PS
初の『PS』向け作品。キャラクターが3D表現となり、重要なシーンではCGのムービーを導入。リメイク版など多数の関連タイトルが展開中。
ファイナルファンタジーⅧ
PS
物語はクリスタルをめぐる冒険活劇。同時進行中のイベントを選んで見る「ATE(アクティブタイムイベント)」により、立体的な物語を楽しめる。
ファイナルファンタジーⅨ
PS
物語はクリスタルをめぐる冒険活劇。同時進行中のイベントを選んで見る「ATE(アクティブタイムイベント)」により、立体的な物語を楽しめる。