支払い済み納付書は保管しよう!
実験として、筆者は納付済みの軽自動車税の情報を地方税お支払サイトに通してみた。
日本の5月は自動車税の季節である。 しかし、毎年5月31日にTwitterを覗いてみると「自動車税払い忘れた」というようなつぶやきをよく見かける。或いは仕事で忙...
これは@DIMEで記事を配信した「空飛ぶ納付書」である。インドネシアにいながらau PAYで納付したものだが、もしかしたらこれは今でも決済可能の状態なのだろうか……。
幸いなことに、画面には「納付が完了しています」との文言が。この記事を執筆している6月23日では、多重納付がされないよう対応しているようだ。
が、問題は「多重に支払ってしまった人はどうするか?」である。
ここで筆者は、読者の皆様に対して「支払い済み納付書は捨てずに保管しておく」ことを勧めたい。
これ自体が領収書になるわけではないが、市区町村の窓口で納税証明書発行を申請する際に納付書があれば、担当者もこちらの要望をすぐに理解してくれる。多重納付に気づいた際も、窓口に納付書を持っていけるようにしたい。
そして、地方税お支払サイトによると多重納付が発生した124自治体に此度の一件は報告済みで、還付に関する通知が該当の納税者に届く予定。
税金の多重納付はあってはならないことだが、いざそれが発生した場合の対応はちゃんと完備されている。とりあえず、慌てる必要はなさそうだ。
期日に余裕を持った納付を
此度のトラブルは、デジタル行政の構築期にありがちなものではある。が、やはり納税者としては心臓を鷲掴みにされるような出来事だ。
地方税のキャッシュレス決済を選ぶ人の中には、期日ギリギリまで引っ張ってしまったという人も少なくない。自動車税がまさにそうだ。今この瞬間に支払わないといけない。
しかし、これは本当に決済が成功しているのか……? そのような人がいることも考慮したシステム設計を、決済サービスの運営者は心がけるべきだ。
一方で、我々納税者も期日に余裕を持った納付を意識しておきたい。そうすれば、結局は慌てずに済むからだ。
「税金を支払った」という情報は、必ずどこかに記録として反映されている。だからこそ、自治体が多重納税者に対して還付の案内を出すことができるわけだ。税金を二重に払ってしまったとしても、その後は行政側のアクションを待てばいい。もちろん、どうしても不安な場合は直接市区町村の窓口に赴くという手段もある。
これらを予め心がけておけば、よりスムーズなキャッシュレス納税を実施できるだろう。
【参考】
クレジットカードによる多重納付について-地方税お支払サイト
https://www.payment.eltax.lta.go.jp/pbuser?sys_id=31494557931fed104479feba2bba108c&view=sp&id=kb_article&table=kb_knowledge
取材・文/澤田真一