税金の多重納付。これはもちろん、納付者に後日返金される。
しかし、最近このようなことがあった。電子納付サービス『地方税お支払サイト』を利用した納付で、多重支払いが数百件発生してしまった。
なぜ、このようなことが起こったのか? そして、もしキャッシュレス決済での税金の多重納付が発覚した場合、我々市民はどこに相談すればいいのだろうか?
クレカ納付で多重支払い!?
先日、地方税お支払サイトがこのような発表を配信した。「クレジットカードによる多重納付について」という題である。
“ご利用者 様
先月発生したクレジットカードによる多重納付について、株式会社エフレジから以下のとおり報告がございましたのでお知らせいたします。
このたびは、ご迷惑をおかけしまして、大変申し訳ございませんでした。
【以下、株式会社エフレジ報告内容】
5月10日に公表致しました「eL-QR、eL番号、PCdesk を利用したクレジットカード納付に関するお詫びとお知らせ」につきまして、該当の自治体より還付のご案内の送付が開始されていることを踏まえ、改めて当社の対応の内容など詳細について下記の通りお知らせ致します”
これによると、2023年5月8日16時から2023年5月9日6時までに地方税お支払サイトを使ったクレカ納付で多重支払いが636件発生したという。その原因は、
“アクセス集中に伴い、当社から地方税お支払サイトへの決済完了の通知処理に遅延が生じ、当該通知が地方税お支払サイトに届くまでの間、同じ納付書に対して複数回納付可能な状況となっていたため”
とのこと。
どのネットショッピングや支払いサービスでも、決済を終えると「お買い上げありがとうございます」というような文言が出てくる。何かしらの理由でクレカが使えない場合は「決済が完了していません」という具合か。ともかく、そのような表示ないし通知が利用者に届くはずだ。
ところが、地方税お支払サイトでは通知の発行に大きなタイムラグが生じ、しかもその間に同じ内容の決済ができるようになっていたとのこと。これは確かに、多重納付が発生してしまう!