地方就職して驚いたエピソード「同じ県でも方言が違う」「野菜が玄関前に置いてある」
働き方改革や人手不足を背景に就職先の選択肢が広がってきている。生まれ育った場所以外で勤務してから地元に戻る「Uターン」就職や、出身地以外の場所に移住して働く「Iターン」就職の検討している人も多いのではないだろうか。
クリエイトは、全国のUターン・Iターン(以下、U/Iターン)をして地方就職している20代~40代の男女500名を対象に、「Uターン・Iターンによる地方就職事情調査」を実施した。
※地方:三大都市圏(東京圏、大阪圏、名古屋圏)を除いた地域
Uターン:一度生まれ育った場所以外で勤務したのちに、再び出身地に戻って働くこと
Iターン:生まれ育った場所で勤務したあと、出身地以外の場所に移住して働くこと
U/Iターン就職のきっかけ Uターン「住み慣れた土地で働きたい」Iターン「実家から離れて自立したい」
まず、U/Iターン就職をしたきっかけについて調べた。Uターンは、「住み慣れた土地で働きたい(37.4%)」が最多で、次に「実家から通勤したい(19.5%)」という回答が多く、地元の居心地の良さを理由にUターン就職を決めた人が多いことが判明。
一方で、Iターンでは、「実家から離れて自立したい(17.5%)」が最も多く、Uターンとは真逆の結果に。
「自然豊かな環境で働きたい(12.9%)」や「恋人・パートナー・友人がいる、離れたくない(12.9%)」といった回答もあり、地方ならではの環境や人間関係がIターン就職をした理由の一つになっているようだ。
続いて、U/Iターン就職したタイミングについて尋ねると、「入社10年以上15年未満(14.6%)」と、一定キャリアを積んだ後に転職する人が多くいた。
しかし、「入社1年未満(11.4%)」という回答も1割を超えており、「入社3年未満」でデータを見ると、およそ4人に1人が入社3年未満という早い時期からU/Iターン就職を経験していることが見て取れる。
また、UターンとIターンで比較すると、UターンはIターンよりも早いタイミングで行動に移しているようだ。
では実際、U/Iターン就職は早めにした方が良いのだろうか。尋ねてみると、U/Iターンどちらも6割以上が「そう思う」「どちらかというとそう思う」と回答。早めにした方が良いという意見が多数派であった。
年代別に見ても、20代から40代まで「そう思う」「どちらかというとそう思う」を回答した人の割合はほぼ同数という結果に。社会人歴が長く経験も豊富な40代の人からしても、早めに始めた方が良いと思っていることが判明。
その理由には、「地域に馴染むのに時間がかかるから」「早くから仕事を始めた方が出世もしやすいから」「家庭を持つと自由にできないから」といった意見が挙げられた。
<早めに始めた方が良いと思う理由>
・早ければ早いほど選択肢が増える(27歳男性・栃木県)
・経験になるから(25歳女性・富山県)
・仕事の慣れや気力を考えると、若いに越したことはない(43歳男性・栃木県)
・早くから仕事を始めた方が出世もしやすいから(47歳男性・宮城県)
・地域に馴染むのに時間がかかるから(47歳男性・静岡県)
・女性はとくに結婚、出産等の時期がかぶると大変なので(36歳女性・鳥取県)
・年齢重ねてからの転職は条件が悪くなる(44歳女性・香川県)
・家族が増えると自由がきかなくなる(41歳男性・北海道)
反対に、早めにする必要はないと思っている少数派に理由を聞くと、「ある程度キャリアを積んでからの方が良い」「いつでも始められるから」といった意見が目立った。
<早めに始める必要はないと思う理由>
・社会人1年目は大変なことも多く心が折れかけるので、ある程度基礎スキルが固まってからの方がいい。ただ若い方が適応力もあるので、遅すぎるのも良くない(27歳女性・佐賀県)
・ある程度キャリアと実績を積んでから地方で能力を活かした方が良いと思う(48歳女性・山形県)
・田舎に帰ると収入が減る可能性があるので、都会で十分貯蓄をしてきた方が良い(49歳男性・青森県)
・自分が好きな時にした方が良いから(36歳女性・静岡県)
・その気になれば、いつでも始められるから(44歳男性・大分県)