仮に入居者がペットを残して旅立っても、後の心配がない。これも大きな入居動機になるのでは?
松本 私も自宅で猫を飼っています。まだグループホームに入居するような年齢ではないのですが、将来的に三宝会さまの運営するようなペット共存型ホームに入ることが出来れば心強く思えます。
そのうえで飼い主の立場として、どうしても心配になってしまうのが「この子を残して自分が先立ったら……」という事態です。
仮に入居した方がペットよりも先に亡くなられた場合、残ったペットはそのまま入居施設に残って余生を歩めるのでしょうか?
木村さん 動物たちは、ご主人がお亡くなりになられた後も施設でお世話していきます。
飼育費は、残されたご家族様や後見人様から頂戴いたします。
入居費用、ペット同伴でも意外に負担は少なく、月額で追加1000~5000円程でOK!
松本 ペットと暮らすご高齢の方にとっては、老後をペット共生型のグループホームで、自分の目の届く範囲でペットを飼養してもらいながら暮らすことは何よりも安心に繋がると感じます。
最後になりますが、「中加賀屋3丁目のつるさんかめさんとみんなの家」に入居を希望される方向けに入居費用について聞かせてください。
仮に入居を希望する場合、入居の際の費用と月額料金はどの程度必要なのか。
またペットとの入居の場合はどの程度の予算があれば良いのでしょうか。
木村さん 保証金や敷金などの初期費用は頂戴していません。
1ヶ月の費用は15万円くらいです。その他発生する費用としては、病院受診費用やおむつ代、レクレーション費などがあります。
ペットと一緒にご入居の方は、餌代やペットシートなどの費用として月に5,000円頂戴しています。ご家族でペットフードなどを持って来て頂ける方は、修繕費として1,000円頂戴します。
ご主人が先に亡くなられた場合は、ペットの種類に応じた余命分の費用をご家族様、後見人様から頂戴いたします。
入居時点でペット同伴なら、仮に自分が先立っても安心のペット共生型ホーム。今後は後期高齢者になってもペットと暮らす不安は少なくなるのかも
ということで、社会医療法人三宝会・グループホーム統括管理者の木村さんに色々と質問をさせていただいたところであるが、肝心の費用面についてもかなり明確に提示がなされているのはとても安心できる部分ではないだろうか。
さらに浴室も、もちろん介護を前提に設備が行き届いている。
転倒リスクを極力抑えた手すりの設置は入居者の安全にも直結している。
日本人の平均寿命は、世界的に見てもかなり上位に位置している。
長生きをするのは、半ば当たり前になっていると考えるべきかもしれない。
一方でペットの寿命もまた、年々着実に伸びている。
今では犬でも小型犬なら15年以上。猫では20年近く生きるというケースも珍しくない。
それだけに、ペットと暮らす高齢者は、今後もますますその割合は高くなると考えられるし、必然、グループホームに入所する際に、ペットの処遇に頭を悩ませるという方も増えることだろう。
「中加賀屋3丁目のつるさんかめさんとみんなの家」のようなペット共生型のグループホームは、時代のニーズに応えるものだと感じる。
こういった施設があちこちに誕生すれば、今現在では根強い「老後のことを考えると、50歳ぐらいで犬や猫を新たに家族に迎えることを控えておこう」という考え方も、少しは緩和されるのかもしれない。
文/松本ミゾレ
【取材協力】
社会医療法人三宝会 南港病院、南港クリニック
https://www.nanko-hp.com/
中加賀屋3丁目のつるさんかめさんとみんなの家
大阪府大阪市住之江区中加賀屋3-1-21
電話番号:06-6684-2001