中小企業経営者の妻が登録する事業承継情報サイト「つぐのわ」を運営するエヌエヌ生命は、全国の中小企業経営者(※)の配偶者309名を対象とした事業承継に関する意識調査を実施。回答結果をグラフにまとめて発表した。
なお、本調査と同様の調査を2020年10月にも実施している(以下「2020年調査」)。
※本調査では、従業員2名以上300名未満の規模の「会社経営者(社長、会長)」を中小企業経営者と定義している。
現経営者の会社に所属・関与している人は67.9%
中小企業経営者の配偶者309名を対象に、現経営者の会社の事業に関与しているか質問したところ、会社に所属・関与している人が67.9%、会社に所属しておらず関与もしていない人が32.0%となった。
2020年調査と比較すると、大きな変化は見られなかった。
現経営者で経営継続が難しくなった場合、事業経営を担う人が決まっているのは15.9%
中小企業経営者の配偶者309名を対象に、現経営者が事故や病気などで経営の継続が難しくなった場合、誰が現経営者の代わりに事業経営を担うか決まっているか質問したところ、最多は「決まっていないが、ある程度想定はできる」(35.9%)、続いて「決まっておらず、全く想定ができない」(28.2%)となった。
また、「決まっている」は2割未満(15.9%)という結果だった。
2020年調査と比較すると、大きな変化は見られなかった。
さらに、現経営者が事故や病気などで経営の継続が難しくなり事業継続の他、廃業や事業の売却という選択をした場合でも、一時的でも法人代表者を決める必要があるが、その場合、誰が法人代表者を務めるか質問したところ、「配偶者(ご自身)」が38.2%と最多で、「役員・従業員(親族以外)」(26.5%)、「子供」(15.5%)という順になった。
2020年調査と比較すると、こちらも大きな変化は見られなかった。
経営の継続が難しくなった場合、47.2%が「話し合ったことはないが機会があれば話し合いたい」
現経営者が事故や病気などで経営の継続が難しくなった場合のことについて話し合ったことがあるか質問したところ、「話し合ったことがある」のは21.4%だった。
その一方で、「話し合ったことはないが、機会があれば話し合いたい」が47.2%と、約半数が話し合いたいと思いつつ、話し合えていないことが明らかになった。
2020年調査と比較すると、「話し合ったことがある」は8.2ポイント下がっている。
また、経営者としての引退予定時期について聞いたところ、4割以上(40.1%)が、「分からない(現状は未定)」と回答した一方で、「20年よりも先」と回答したのは11.7%だった。
現経営者が突然亡くなった場合、最初に連絡が必要な会社関係者の名前や連絡先には54%が「知っている」
中小企業経営者の配偶者309名を対象に、現経営者が突然亡くなった場合、最初に連絡が必要な会社関係者の名前や連絡先を知っているか聞いたところ、過半数(54.0%)が「知っている」と回答した。
経営者のみが会社の財務状況や経理業務について把握していたため、万が一の際に誰も対応できないという事態が発生するケースがあるが、現経営者の会社の財務や経理の担当者を知っているか聞いたところ、6割以上(63.4%)が「知っている」と回答した。