PayPayが大きく変わろうとしている。
このキャッシュレス決済サービスは、クレジットカードと紐付けて利用することができる。が、7月5日にPayPayカード以外のクレカとの連携を停止し、既に紐付けされている他社クレカも8月1日までに利用ができなくなる。
PayPay利用者は、その全てがPayPayカード利用者ではもちろんない。従って、「PayPayで自分のクレカが使えなくなる!」とネガティブな反応を示す人は少なくない。
8月以降のPayPayの「大改造」
さて、PayPayの他社クレカ紐付け停止に関する記事は他のメディアからも複数出ている。
「なぜPayPayは此度の決定をするに至ったのか? 現在のユーザー数から読み取る」という具合の本格的な分析記事もあるが、残念ながら筆者はそういう「裏側の事情」には疎く、調査する術も持っていない。故に、ここでは「8月以降のPayPayの使い方・使い勝手」について考察したい。
まずは、明らかに使い勝手が悪くなってしまった部分について。これは「他社クレカとの紐付けができなくなる」というのもそうだが、実はそれ以外にも「ソフトバンク・ワイモバイルまとめて支払い」を選択した場合の手数料も改定される。
「2023年8月1日(予定)より、ソフトバンク・ワイモバイルまとめて支払いによるPayPay残高へのチャージには2.5%(税込)の手数料がかかります。
毎月初回のチャージは手数料無料ですが、2回目以降のチャージでは2.5%(税込)の手数料が発生します。チャージ金額に加え、手数料が含まれた金額が通信料お支払い時にまとめて請求されます」
これだけを見ると、いささか奇異に感じてしまう改定内容である。
が、これはPayPayあと払いへのユーザー誘導と考えれば整合性を見出だせるだろう。
PayPayあと払いは8月から「クレジット」という表記に変わるが、これはその表記の通りクレカと同一の仕組み……というよりクレカそのものである。当月利用分は翌月にまとめて支払う。
今後のPayPayは、これをチャージ手段の中心軸に持っていこうとしている……と解釈すべきだろう。
新しいクレカを作らなきゃいけない……?
PayPayあと払いの利用には、当然審査が必要である。
PayPayカードユーザーでない人がPayPayあと払いを申し込み、なおかつ審査に通ればバーチャルカードが即座に発行される。プラスチック製のリアルカードの発行は希望選択式だ。
ここまでの説明を読んで、「ならばPayPayあと払いに申し込んでみよう!」と思っていただければ筆者としてはまだ幸せである。
現実は「結局、新しいクレカを作らされるのか……」と眉間に皺を寄せる人のほうが多数のはず。そして、このあたりが原因でPayPayは今後ユーザー数を減らしてしまうのではと予測するライターもいる。