通勤・通学先にどれだけ短い時間で通えるかは、多くの人にとって住まい探しにおける重要なポイントに違いない。
では、生活者にとって最も理想的な通勤時間とは片道でどれくらいなのだろうか?
不動産メディア「幸せおうち計画」を運営するAZWAYはこのほど、10代から60代以上までの男女500人を対象に「家と通勤時間」に関するアンケート調査を実施し、その結果を発表した。
「賃貸」と「持ち家」では通勤時間に大差なし
「通勤・通学にかかる時間」について聞いたところ、「30分未満」(210人)が最も多く、以下、「10分未満」(87人)、「45分未満」(78人)と続いた。
通勤・通学の方法は「電車」「車」「徒歩」など人によって異なるが、大半の人が1時間以内の通勤・通学時間であることがわかった。
またこの結果は「賃貸」と「持ち家」、どちらの住居形態でも同様の順位になっており、住居形態によって通勤時間に差がないこともわかった。
理想の通勤時間は「30分未満」が1位
「理想の通勤時間」について聞いたところ、「30分未満」(288人)が最も多く、以下、「10分未満」(166人)、「45分未満」(24人)と続いた。
結果を見ると、10分未満よりも30分未満の方が多くなっており、単純に通勤・通学時間が短ければ短いほど良いというわけではないことがわかる。
また「通勤・通学中の過ごし方」を自由回答形式にて聞いたところ、通勤・通学時間を利用してSNSや動画、読書や音楽、資格の勉強などをしている人も多く、30分が何かをするのにちょうど良い時間だと考えられていることがわかった。
<スマートフォン>
・スマホゲームをしたり動画を見たり家族と電話をしたり副業をしたりしています。(30代女性)
・スマホでニュースのチェック、ポイ活、ゲーム、スーパーのチラシチェック(40代女性)
・スマホでニュースや情報サイトをみたり、SNSのチェック時々読書。(50代女性)
<ラジオ>
・車通勤なので、ラジオを聴きながら運転している。15分程度。(40代女性)
・ラジオ英会話を聞きながら歩くとちょうどいいので録音したものを聞いています。(40代女性)
・ラジオを聴いたり好きな歌手やグループの音楽を聴くこと。(40代男性)
<その他>
・だいたい本を読んでいます。仕事で読まなきゃいけない資料があるのでそのうちの1、2冊を常にもっています。(40代男性)
・一日の業務内容を頭の中で考えながら、優先事項などをあらかじめ決めるようにしています。(20代女性)
・資格試験(危険物処理や統計検定等)の参考書を見て勉強。(30代女性)
10万円以上支払いが安くなっても「片道2時間以上の通勤・通学はNGな人が3割超え」
「片道2時間の通勤・通学時間がかかる家と徒歩10分の同じ家がある場合、毎月の支払いがいくら安ければ2時間の家を選ぶか」と聞いたところ、「10万円以上安くても厳しい」(161人)との回答が最も多く、以下、「50,000円」(100人)、「30,000円」(77人)と続いた。
このことから、多くの人が「2時間の通勤」に対し後ろ向きな意見を持っていることがわかる。実際2番目の質問である「理想の通勤時間」では、「45分以内」以降を選んだ人は極端に少なく、「1時間以上でも構わない」を選んだ人は500人中わずか2人だった。
また「通勤・通学時の楽しみや不満」について自由回答形式で聞くと、実際に2時間近くかかっている人からは「長時間通勤による疲労がひどい」などの意見が挙がっており、長時間通勤は大変なことがわかる。
<通勤・通学時の楽しみ>
・1人になれる数少ない自由時間なので特に不満はありません。家でできないスマホを使ったことを基本的にしていて楽しいです。(30代女性)
・スマホの機能と便利なアプリが増えたので、やることがたくさんあります。数年前とは比べ物にならないほど快適に通勤できています。(40代男性)
・自分の好きな音楽を聴いて電車に乗るのが通勤の楽しみです。(20代女性)
<通勤・通学時の不満>
・座れなくて体が痛くなるので、会社についた時点でヘロヘロになっている。(20代男性)
・コロナ禍を、経験しても混雑が一向に解消されないこと。(50代男性)
・電車の中で話し声がうるさい人がいる時は、嫌な気持ちになります。(30代男性)
<調査概要>
調査対象:10代から60代以上までの男女
調査期間:2023年4月6日〜9日
調査機関:自社調査
調査方法:インターネットによる任意回答
有効回答数:500人(女性 255人/男性 245人)
回答者の年齢:10代1%、20代14.6%、30代29%、40代32.8%、50代16.6%、60代以上6%
構成/こじへい