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パナソニックがペットの里親探しの譲渡会を開催した理由

2023.07.04

飼い主のいない犬や猫の現状を知る機会に

今回の譲渡会では動物保護ハウス「さかがみ家」 の代表でタレントの坂上忍さんら動物保護団体代表者のトークセッションが開催された。sippo編集長の磯崎こず恵さんが司会を行い、坂上忍さん、「おーあみ避難所」代表・大網直子さん、保護猫カフェ「ねこかつ」代表の梅田達也さんの3人が 、それぞれの体験から動物保護活動について語っていた。

大網さんが撮影した多頭飼育の現場の写真や、「これから夜逃げをします」という電話を受けて残されたペットの保護に行ったエピソードなど、保護活動のリアルな現状なども紹介された。

梅田達也さんは「こうした機会を通じて、多くの方が飼い主のいない犬や猫について考えることこそ、大きな意義がある」と言い、あまり知られることの無い殺処分する側の厳しい実態なども、教えてくれた。

ペットとの生活をより快適にする家電を体験

ペットとの生活をもっと楽しく快適に暮らすためのパナソニック製品を実際に体験するコーナーも大盛況だった。脱臭力体験として、「ジアイーノ」の高い脱臭力を試してみたり、ペットカメラを実際にスマホで操作できる場所では、参加者の長い列ができていた。

実際に「さかがみ家」で使っていたジアイーノのフィルターも展示されていた

「からまない体験」は、掃除機MC-SB85K とMC-NS10Kを手に取って操作できるコーナーになっていて、来場者が糸くずや綿などを吸い込んでいた。私の前に体験していた若い女性は「うちは大型犬だから、冬毛が抜ける時期は掃除機のブラシに毛が絡まってしまって取るのが本当に大変なの」と言いながら、担当者にからまない仕組みを聞いていた。

ヘッド部分のブラシの形状により、髪の毛やペットの毛がほとんどからまない

今回の譲渡会ではチャリティマーケットが新設され、「猫壱」や、「白黒さんいらっしゃい」、「Plusgraph」などの人気店も出店していた。さかがみ家のコーナーではタレントの野々村真さんが参加して、物販コーナーでボランティア活動を行っていた。

これら、会場のチャリティマーケットで販売された商品の 売り上げの1%が動物保護団体に寄付される仕組みで、そのほかにも動物保護団体が自ら作ったクリアファイルやバッグなどのオリジナルグッズも販売された(保護団体のオリジナルグッズの売り上げはすべて団体に還元された)。 今回、実際に里親にならなくても、商品を買うことで、動物たちの支援につながるとあって、初日午後の早い段階で完売した店舗も見られた。

SNSで募集した写真コンテスト展示コーナーや、賛同企業とのコラボコーナーも人気で、ペットフードの日本ヒルズ・コルゲート株式会社が1000円以上募金で製品2袋とトートバックをプレゼントするコーナーでは行列もできていた。

臭いがしない、広く清潔な屋内に置かれたゲージでくつろぐ保護犬や保護猫。従来の譲渡会の概念を覆すような光景を見ながら、日本の譲渡活動が次のステージにステップアップしている気運を感じた。

文/柿川鮎子、東京都動物愛護推進員

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