意外に安くない……?
「澤田、レミーのVSOPが3,000円台って無茶苦茶安いぜ!?」
友人に買い物のことを報告すると、そのような返事があった。どの銘柄のブランデーでも「VSOP」と書かれているものは実店舗であればもっと値が張る、とのこと。
彼は嘘をつくような人間ではないから、それはまぁ事実だろう。しかし、現代にはインターネットというものがある。オンラインショップでは実店舗よりも安く商品が売られていることがよくあるので、調べてみよう。
酒のやまやが楽天市場に出品していた。価格は2,750円+送料662円……って、チャンギ空港の免税品店と殆ど変わらない!?
いや、幸い(?)にも楽天市場に出品されているセントレミーVSOPは700ml。対してチャンギ空港の免税品店で買ったものは1,000ml。これを考慮すれば、免税品店のほうが確かにお得だ。
ただ……友人が当初大騒ぎしていたほどの大幅な安値というわけではなかったのも事実。
「あ、すまん! 俺、レミーマルタンVSOPかと思った! そっちは普通に買えば6,000円くらいするから……」
日本のインポーターは優秀だ!
アペロールも、結論を言えば大したお得感はない。
Amazonで700mlが1,800円前後といったところで、量の差を考慮しても日本のネットショッピングと大差ないなぁ……が正直な感想。
これは即ち、日本人が酒に対して極めて寛容な性格であること、そして日本のインポーターがあまりにも優秀すぎるという意味でもある。
免税店の片隅にあるあまり良く知られていない銘柄も、日本のどこかの企業が既に国内販売契約をメーカーと結んでいるということがよくある。
アペロールの場合はアサヒビールが2017年から手がけている。日本という国は、酒好きにとってはこの上ない環境が整っている国なのだ。
免税品店の「使いどころ」
が、「シンガポールの免税品店での価格は日本の流通価格と大差ない」という現象を逆に考えてみよう。「ネットショッピング並の価格の実店舗」という解釈をすれば、これはやはり安い。
故に空港免税品店というものは、土産を買い忘れてしまった時やギリギリまで土産の内容を決め切れなかった時の最終手段という位置付けで考えるべきものではないか。
なお、チャンギ空港の免税品店には「Sake」つまり日本酒も売られていた。これは帰国する日本人にとっては明らかに割高な商品だが、シンガポール経由で第三国に行く人にとっては土産の選択肢になり得る。
また、免税品店でタバコを買う際は店員に「タバコはどこで売ってるの?」と聞いてみよう。というのも、昨今の分煙化・タバコ広告規制の影響で免税品店でもタバコだけは非常に目立たないところに陳列されている。
これは店員に質問しないと分からないほどだ。
以上のことを心がけると、免税品店での買い物がより楽しくなるだろう。
【参考】
イタリア/ダビデ カンパリ-ミラノ社のリキュール・スピリッツ合計4ブランドの日本国内での販売権を取得!-アサヒビール
https://www.asahibeer.co.jp/news/2017/0606_2.html
※記事中の情報は2023年6月21日現在のものです。
取材・文/澤田真一
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