ChatGPTやBard、BingAIなど、次々と登場しては注目を集める生成AI。様々な分野で活用が進む中、インターネット広告代理業界ではどれくらいの企業が既にこの新たなテクノロジーを導入しているのだろうか?
SO Technologiesはこのほど、インターネット広告を広告代理店に委託している広告主438人を対象に「インターネット広告代理店の生成AI活用に関する調査」を実施し、その結果を発表した。
本記事では、業務における広告主の生成AI利用頻度、委託先の広告代理店が生成AIを活用することに対する考えと所属企業の対応方針に関する結果を紹介する。
インターネット広告に携わる広告主の生成AI利用率は89.1%。広告代理店の生成AI活用にも76.2%が肯定的
広告主である回答者に対し、業務におけるChatGPTなどの生成AIの利用頻度を聞いたところ、「週1~2回程度」が40.4%、「ほぼ毎日」が27.2%、「月に1~2度」が21.5%となり、89.1%が生成AIを利用していると回答した。(n=438、単一回答)
具体的な業務内容ではアイデア出しやブレストが70.0%、文章作成が54.4%、情報収集が52.3%、議事録作成が50.5%の順に多くなっている。(n=390、複数回答)
また、「現在は利用していない」「利用したことはない」と回答した人に理由を聞いたところ、「使いこなせる自信がないから」「使い方がわからないから」がそれぞれ35.4%、「プライバシーやセキュリティに不安があるから」が22.9%と続いた。(n=48、複数回答)
委託先の広告代理店が生成AIを活用することをどう思うかについて、回答者自身の考えにもっとも近いものを聞いたところ、「活用してもよいが、一定のルールやガイドラインが必要」が最多で47.0%、次いで「積極的に活用してもよい」が29.2%となり、76.2%が肯定的な意見となった。
一方、「活用しないでほしいが、ルールやガイドラインがあればやむを得ない」が13.9%であり、肯定的・否定的のいずれにしてもルールやガイドラインを必要と考える広告主が過半数の60.9%となる。また、「明確に禁止すべき」と考える広告主は4.8%となった。(n=438、単一回答)
以下にて、生成AI活用に対する考えの回答理由を紹介する。
<「積極的に利用してよい」「一定のルールがあればよい」の回答理由(一部)>
・早く最先端に慣れた方がいい
・業務が大幅に時短になるから、効率がよいから。
・リスクより、実益がたかい。
・使った上で問題が出てきたら話し合う。
・ルールは策定しておきたい(トラブル防止)
・責任の所在を明らかにする必要性がある。
・今後必要な技術だが、倫理ルールがまだ十分でない
<「ルールがあればやむを得ない」「禁止すべき」の回答理由(一部)>
・未知のリスクが整理されていない
・総合的 俯瞰的に判断をして適切だから
・リスクがあると感じているため
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