セブン‐イレブンが考える次の50年
株式会社セブン–イレブン・ジャパン 執行役員 企画本部 ラボストア企画部部長 山口圭介さん
セブン‐イレブン・ジャパンは、今年50周年を迎える。すべての人にとっての近くて便利を追求し、時間と物理的な利便性の二つの価値を追求してきたが、新たな世代の顧客層が変化しているという。
「数年後の店舗の研究を行うラボストアでは、店内で起こるすべてのことについて研究しています。マーケットからどんなことを求められているか研究し、『コト』や『イミ』が重要だと考えました。」(セブン–イレブン・ジャパン執行役員 企画本部 ラボストア企画部 部長 山口圭介さん)
モノとしての価値はわかりやすいが、コトやイミというのは多様でむずかしい。売り手としてわかりやすく、伝えられるものを開発しようと考えていたところ、ストーリーがある「サイクルミー」と出会ったのだという。
「サイクルミーの物語がベストセラーになるかどうかはわからないが広めていきたい。」とも、山口さんは話す。
現在、約1000店舗でのサイクルミーの購入者は、非購入者と比べて女性の比率が高く、30歳未満の比率が高かった。今後、健康や未病などへの人々の関心の動向で新たなストーリーが生まれるかもしれない。
三井物産株式会社 流通事業本部 流通インフラ事業部部長 浅海直治さん
セブン–イレブンと40年以上のパートナーシップを続けている三井物産流通事業本部流通インフラ事業部の部長浅海直治さんは、
「ひとりひとりの心身を満たすウェルビーイングの実現を目指しています。このサイクルミーの取り組みにおいても、ウェルネスエコシステムとオープンイノベーションの考え方で、さまざまな発想と対話ができる場づくりをサポートしていきたい。」と話した。
時間栄養学に着目した新たなウェルビーイングの取り組みは、オープンイノベーションのアプローチで、多くの企業との協業で、さらに広く、魅力的なブランドへと育てていくことを目標としている。
(左から)株式会社ドットミー 商品開発部部長 中野紗希さん/株式会社ドットミー 代表取締役社長 知念孝祥ジョナサンさん/株式会社セブン–イレブン・ジャパン 執行役員 企画本部 ラボストア企画部部長 山口圭介さん/三井物産株式会社 流通事業本部 流通インフラ事業部部長 浅海直治さん/株式会社ドットミー 商品開発部 アシスタントマネージャー 吉田圭織さん。
人間は、食べたものからできている。当たり前だが、忙しい毎日、うっかりすることも多い。人生100年時代、手軽に足りない栄養をおいしく補うことができるサイクルミーがベストセラーになる日は、そう遠くないかもしれない。
・サイクルミー(Cycle.me)
https://cycle.me/
取材・文/林ゆり