インテリアまでこだわってオリジナリティを出した理由
カウンター周りにも浴室内でも、アンティーク感のあるインテリアが目を惹く。これはやはり海外のものを仕入れるネットワークがあるので、アンティークの船の内装品などを買い集め、港の街でもある横浜をイメージしているとか。
男性サウナの圧巻なストーブをはじめ、サウナへのこだわり、そして内装のつくこみの完成度にも驚かされる。もうそれだけでもかなり他のサウナとの差別化ができているように思うが、かなりのコストもかかったのでは…?と無粋ながら聞いてみた。
「サウナ施設については素人ですが、店舗を多く運営しているため、弊社は空間づくりは得意なんです。もともとの事業で培ったコネを利用して、なるべく代理店を使わずに自社で輸入することで、かなり金額を抑えてコンセプトに合うものを作れたと思っています。
また、独自性という点でいうと一番大きいのはスタッフです。うちのスタッフは店舗の接客のスタイルなんですね。お客様の懐に飛び込んで、愛嬌のある接客ができる子をこちらに持ってきて、新人スタッフの指導にあたってもらっているので、それは他のサウナ施設ではなかなかできないんじゃないでしょうか。“空間”と“サウナ施設”と“スタッフ”、この3本柱で、他社さんとは差別化ができていると思います」(坂西さん)
空間づくりのプロとサウナづくりのプロ、そして横浜中華街という立地。これらが揃ったことで、サウナにいながら横浜をまるごと感じられ、中華街へ向かいたくなるサウナづくりに成功しているHARE-TABI SAUNA & INN。
温浴や外気浴がなくても、満足なサウナ活動ができ、さらに横浜観光が盛り上がるという他では得られない体験の場となっている。一度足を運んでみたら、その新感覚を得られるはずだ。
ちなみに、日帰り利用のほか、宿泊者すると2時間のサウナチケットが提供され、日帰りサウナの客と一緒にサウナを利用できる。また、宿泊者限定の特典として、朝7~9時の時間帯は、男性側と女性側を入れ替えたサウナ体験が可能だ。
HARE-TABI SAUNA & INN
住所:神奈川県横浜市中区山下町216 堀井ビル3階
日帰りサウナ料金(2時間制):
平日2420円(税込)、土日祝日2970円、以降30分ごとに550円追加
https://hare-tabi.jp/
※平時は完全に男女別の施設です。本記事では取材撮影のため水着を着用しています。
取材・文/安念美和子