NHKで放送されている『駅ピアノ・空港ピアノ・街角ピアノ』。この番組を見ると、一見するとピアノを弾ける人とは想像つかない人が、ふらっとピアノの前に座り、軽やかに、そして楽しそうに鍵盤をたたく。音楽は聴くものの、演奏したのは小学校で習ったリコーダーだけの人にとって、ピアノを弾ける=超特別な人で、勝手にピアノそのものも〝畏れ多い楽器〟に感じたりする。そんな楽器素人でも、「弾いてみたい」と思わせる電子ピアノがある。2022年9月にカシオ計算機から発売された電子ピアノ『Privia(プリヴィア) PX-S7000』(オープン価格:実勢価格約27万5000円/以下、PX-S7000)だ。
黒のイメージの強いピアノを大胆に刷新!
ピアノの定番カラーといえば〝ブラック〟というイメージがある。が、この「PX-S7000」のフラッグシップモデルは、ご覧のような〝マスタードカラー〟(カシオでは、ハーモニアスマスタードと呼ぶ)なのだ。楽器に興味がなくても、単純に「かっこいい!」と思わせてくれたこの製品のことが気になり、カシオ計算機に話を聞きに行ってみた。
快く話を聞かせてくれたのは、企画担当の有賀綜一郎さん。
@DIME:早速、なぜ黄色系にしたんですか?
有賀さん:もちろん定番のブラックとホワイトも用意しているのですが、フラッグシップモデルを黄色系にするのは珍しいと、よくお声がけいただきます。実は、EU圏で調査したところ、黄色系はインテリアに溶け込む色としてトレンド。実際、このマスタードカラーは、落ち着いた黄色なので空間に溶け込むんですよ。
@DIME:それにしても、見た目が単純にカッコいい。それでいて主張しすぎず、インテリアと調和する感じがします。ピアノが弾けなくても、自宅に置きたくなる。なんなら、これきっかけでピアノを始めたくなっちゃう人もいると思いますよ。ちなみに、僕はそんな気持ちになっています(笑)
有賀さん:ありがとうございます。実際、「Privia(プリヴィア)」は「In Harmony with Life」というブランドステートメントを掲げた電子ピアノシリーズで、現代のライフスタイルに寄り添えるよう〝デザイン〟〝楽器性能〟〝楽しみ方〟3つのファクターをかなえることを目指しています。中でも「PX-S7000」は、「Style, Reimagined」というコンセプトの下、楽器としての性能にこだわりながらも従来のピアノにある既成概念を再構築しようと考えて開発したもの。「弾いてみたい!」と思っていただけなら、コンセプトは間違っていなかったんですね。
@DIME:四角い箱型のアップライトピアノというと、写真下のように、壁際に鎮座しているイメージ。キーボード型の電子ピアノもリビングの隅っこに追いやられている感じですが、これならリビングの中心に置きたくなりますね。
有賀さん:スピーカーの位置を見てください。鍵盤の裏側にあるのですが、ここに搭載した4つのフルレンジスピーカーがそれぞれ独立して駆動し、空間で合成することでより自然な音の広がりを実現する「スペイシャルサウンドシステム」を採用しています。これまでのPrivia製品は2チャンネルスピーカーでしたが、これにより今まで以上に自然な音響を実現。もちろん設置場所は居住空間の条件によって異なるので、「Standard」「Wall」「Table」「Center」4つの場所に合わせて音の響き方を微調整してくれる「ピアノポジション機能」も備えています。
@DIME:これなら演奏の時はもちろん、外部機器とBluetoothで接続させて好きなアーティストの曲を聴きたい時にも使えますね。
有賀さん:このほか、より表現力豊かな演奏性を実現するため、指先の細かいタッチまで再現できる木材×樹脂のハイブリッド構造の「スマートハイブリッドハンマーアクション鍵盤」、LEDタッチボタンとタッチリングを搭載した操作部、ピアノはもちろん、オルガンや弦楽器、パーカッションなど400種もの音色を収録するなど、演奏を楽しむための様々な機能を備えているんですよ。ところで@DIMEさん、もうひとつピアノの演奏に欠かせないものがあるんですけど、気がつきませんか?(……と言って、じっと椅子を見つめる有賀さん)