サウナは自然、露天は大自然!地球に感謝したくなる秘湯型サウナ
『志楽の湯』を一言でいうと〝自然〟! もうただただ自然。
初めて行ったのはもう10年近く前で、その時にもまず気がついたのはサウナ室の適度な湿度。
適度な湿度のサウナ室なんてのは珍しくないですが、このサウナ室のスゴいところは、そんな適度な湿度なのに、オートロウリュの「これで加湿してます!」みたいなシステムがどこにも見当たらないってことなんですよ。
普通、こういうタイプのサウナはもっと湿度が低いもんだし、それも味わいがあるんですが、ここには発生源不明の謎の湿度がある。
そしてその謎の湿度がヤケに心地いい! 何でかというと、適度っていうより、むしろ自然な肌当たりの湿度なの。
無理して加湿したワケでもない……いや、実際はこの湿度を生み出すのにいろいろと工夫されているのでしょうが、そんなことを一切感じさせないナチュラルな湿り気!
地球の湿度の高い気候帯……熱帯雨林気候あたりの自然の湿度といえばいいのだろうか。
考えてみりゃ人間の身体も大きく言えば自然の一部なんだから、こういう自然の湿度が肌に合わないワケがない! そりゃ気持ちイイわ。
サウナ室の湿度が自然なら、外気浴ができる露天温泉のエリアに至っては、もはや自然を超えた大自然!!
普通、露天のスペースにある程度の広さがあって、ましてや湯が温泉だったりすると、たいてい日本庭園風というか箱庭風にするじゃないですか。ただ日本庭園っていうのは、限られたスペースに深山幽谷を再現するのが基本だから、そのために樹木も庭石も人工的に手を加える。人工的に自然を再現するというコンセプトなのね。
ところが『志楽の湯』の露天の庭は、そういった人工的というか、箱庭的な庭園とは大きく違う!
木なんか自然のまんまド〜ン! デッカイ自然石もドド〜ン!! 自然を再現するというより、自然をそのまんま持ってきた感じ。
これもさっきの謎の湿度同様、ちゃんと計算をして作庭されてるんでしょうけど、本当に秘湯感がハンパない。掘り当てた温泉じゃなくて、本当の山奥で自然に温泉が湧いてて、入浴するには山道3時間歩きます、みたいな秘湯をテレビとかで見るけど、あの感じよ。それが川崎市内にある奇跡!
だから外気浴をするにしても、しゃれたデッキチェアがあるワケじゃなくて、巨大な石や切り株に座ったりするワケ。
あの自然との一体感! 自分という人間も自然の一部だと実感しますよ。あ〜これこそ大自然だと。
そんな自然と一体化した極上の湯上がり状態で、渡り廊下でつながった、温浴利用しなくても利用できる『蕎麦創作レストラン 志楽亭』に行って呑む!!
いや〜1杯目から魂をつかまれたね〜『蕎麦茶ハイ(アイス)』。
肴には大好きな『とらふぐ皮ポン酢』をつまんでたんだけど、ここは蕎麦がウリなんで蕎麦関連で肴になるものといえば天ぷらだろうと『六種野菜のかき揚げ』を頼んだら、も〜今度は日本酒も呑みたくなる。だから当然呑む。
文字どおり生き返った!!
発生源不明ながら自然すぎて心地よすぎる湿度に包まれたサウナ室。湿度にも包まれるが、ナチュラル感にも包まれる。
ワイルドというか、いや、やっぱり大自然としかいいようのない露天温泉エリア。サウナ好きよりも、温泉好きがほっとかないだろう。浴室も情緒あります。
外の道から見た施設入り口。この奥に温浴施設があるの? と疑いたくなるような、その光景からして大自然開始。
『蕎麦茶ハイ(アイス)』(450円)に『とらふぐ皮ポン酢』(500円)。
『六種野菜のかき揚げ』(480円)と、おすすめの日本酒から『一本義 辛口純米酒』(790円/1合)。
黒い梁が印象的な『蕎麦創作レストラン 志楽亭』。肴もうまいが、次来た時は絶対に蕎麦も食べる!
【DATA】
[住]神奈川県川崎市幸区塚越4-314-1 [電]0120・650・711 [料]大人1100円(平日)、1300円(土・日曜・祝日) [営]10:00~24:00(第3水曜は15:00〜) 志楽亭11:00〜23:00(第3水曜は16:00〜) [休]無休 [交]JR南武線「矢向」駅より徒歩6分
カーツさとう
コラムニスト/プロドランカー。グルメ、旅、サブカル、サウナ、ネコ、釣りなど幅広いジャンルに精通しており、新聞、雑誌、ラジオなどで活躍中。@DIMEの新・サウナ専門サテライトメディア『Saunner』もチェック!
※本記事内に記載されている商品やサービスの価格は2023年4月30日時点のもので変更になる場合があります。ご了承ください。