「承知しました」の英語表現は複数あり、状況に合わせて使い分けることが大切です。日常会話で使うカジュアルな表現から、ビジネスなどフォーマルなシーンで使う口語・文語表現まで紹介します。それぞれの例文で使い方も確認しましょう。
「承知しました」のビジネス英語表現・会話編
近年は社内外で英語を使うことが珍しくないため、「承知しました」の英語表現を覚えておくと役立ちます。まずは、ビジネス上の会話で使える口語表現を見ていきましょう。
「Absolutely.」「Certainly.」
ビジネスシーンで使えるフォーマルな表現が「Absolutely.」と「Certainly.」です。certainlyは、かしこまった印象を与える言い方で、ビジネスや接客の場面で主に使われます。
また、certainlyはabsolutelyよりも穏やかなニュアンスですが、日常会話で使うことはあまりありません。より強調したいときは、absolutelyを使いましょう。
<例文>
A:Could you please send me that email again?
あのメールをもう一度送ってもらえますか?
B:Absolutely. I’ll send it right away.
承知しました。すぐに送ります
A:Would you close the window, please?
窓を閉めていただけますか?
B:Certainly.
もちろんです
「Of course.」
ビジネスだけでなく、カジュアルなシーンでも使える便利な表現です。ただし、相手から否定形で依頼されたときには、返答が「Of course not.(もちろん)」となる点に注意しましょう。
「Do you mind 〇〇+ing…?(〇〇してもらうことは問題ではないですか?=〇〇してもらえますか?)」と聞かれたときも、「Of course not.(もちろん)」が正しい返答になります。mindを否定することで「〇〇することは問題ではないよ=気にしないよ」という意味になるからです。
<例文>
A:I need you to pick up the package from the post office today.
今日中に郵便局から荷物を受け取ってほしい
B:Of course, I’ll do it on my lunch break.
承知しました。昼休みに取りに行きます
A:Don’t forget to close the door!
ドアを閉めるのを忘れないで!
B:Of course not.
もちろん
「I understand.」「Understood.」
「理解しました」「分かりました」という意味の「I understand.」や「Understood.」も「承知しました」「了解しました」という意味で使われています。
口語では「Understood.」の方が使われる頻度が高いですが、ビジネスメールでは「I understand.」の方がより自然で丁寧な印象になります。
<例文>
A:We’re going to have to work late tonight to meet the deadline.
締切りに間に合わせるために、今日は遅くまで働かないといけないよ
B:I understand. I’ll make sure to clear my schedule.
承知しました。スケジュールを空けておきます
A:We need to cut down on expenses this quarter.
今期は支出を削減しないといけない
B:Understood. I’ll look into ways to optimize our spending.
承知しました。支出を最適化する方法を調べてみます
「I’m on it.」
上司からの指示に対して、よく使われる表現が「I’m on it.」です。「今、取りかかろうとしているところです」「今、やっているところです」というニュアンスがあります。
初対面の相手や重要なクライアントなど、丁寧な対応が求められる相手には使わない方がよいケースもあるため、注意しましょう。
<例文>
A:Can you check if the files have been uploaded?
ファイルがアップロードされたかどうかチェックしてくれる?
B:I’m on it.
承知しました。ただいまチェックします
A:Can you take care of calling the client to reschedule the meeting?
クライアントに会議のリスケの電話をしてもらえる?
B:Sure, I’m on it.
承知しました。ただいま電話します
「承知しました」のビジネス英語表現・メール編
口語と文語では使う表現が異なることが珍しくありません。「承知しました」のビジネス英語表現や文語表現を紹介します。
「Noted.」
ビジネスメールやチャットなどで、よく使われる表現が「Noted.」です。「Noted.」と書くだけで「承知しました」「了解しました」という意味になります。
同様の意味の表現には「Duly noted.」「Noted on this.」もあります。また「Noted with thanks(appreciation).」という表現もあり、感謝の気持ちを込めて「承知しました」と伝えたいときに便利です。
<例文>
A:Please make sure to double-check all the details before submitting the proposal.
提案書を提出する前にすべての詳細をダブルチェックするようにしてくださいね
B:Noted. I’ll review it thoroughly.
承知しました。念入りに見直しておきます
A:Could you please send me the agenda for the meeting tomorrow?
明日の会議の議題を送ってくれますか?
B:Sure, I’ll send it to you right away.
了解です。すぐに送ります
A:Noted with thanks.
承知しました。ありがとう
「I will make sure…」
『確かめる』『確認する』『確実に…する』という意味の『make sure』を使った「I will make sure…」という表現で、「(内容を確認したうえで)承知しました」という意味でも使えます。
<例文>
A:Can you please email the report by 10 am?
朝10時までにレポートをメールしてもらえますか?
B:I will make sure to send it by 10 am.
承知しました。朝10時までにメールするようにします
A:Can you please remind everyone about the meeting next week?
来週のミーティングのリマインダーを全員に送ってくれますか?
B:Yes, I will make sure to send out a reminder email to all participants.
はい、承知しました。参加者全員にリマインダーメールを送信するようにします
「I have received your…」
直訳すると「…を受け取りました」という意味ですが、文脈・場面次第で『内容を理解した』というニュアンスも含まれるため、「承知しました」の意味でも使えます。その際は、現在完了形を使う点に注意しましょう。
<例文>
- We have received your request.
お客様のリクエストを受け取りました - I have received your invitation and will RSVP soon.
あなたの招待状を受け取りました。出欠の返信は近日中にいたします
「I acknowledge…」
『認める』『認識する』などを意味するacknowledgeを使うことで、「…を承りました」というニュアンスになります。フォーマルで固い印象の表現で、同僚などに使うと不自然な印象を与える場合もあるため、使う状況を見極めることが大切です。
<例文>
- I acknowledge your request and will get back to you as soon as possible.
ご要望を承りました。できる限り早くご返答いたします - I acknowledge your suggestion, but we also need to consider other options.
ご提案は承知しましたが、他の選択肢も検討する必要があると存じます
「承知しました」のカジュアルな英語表現は?
同僚などフランクな関係性の人に対して「承知しました」と言いたいときは、どのように表現すればよいのでしょうか?カジュアルなシーンで使える表現を紹介します。
「Got it.」
同僚や友人に対して使える表現の一つが「Got it.」です。「了解」「分かった」というようなカジュアルな表現なので、フォーマルなシーンでの使用は避けましょう。
<例文>
A:Can you please submit your project report by noon tomorrow?
明日の正午までに、プロジェクトレポートを提出してもらえますか?
B:Got it.
承知しました。
A:Can you make sure to lock the door before leaving the house?
家を出る前に、ドアのカギを忘れずにかけてもらえる?
B:Got it. I’ll double-check before I leave.
了解。出るときにダブルチェックするよ
なお「Got it?」と疑問形にすると「分かった?」という意味になります。ネイティブスピーカーがよく使うフレーズなので、覚えておくと役立つでしょう。
「OK.」「Sure thing.」
日本語でも使われる「OK.」は、カジュアルに「承知しました」「了解です」と伝えたいときに使えます。「Sure.」も同様の使い方ができますが「Sure thing.」とすることで、さらにカジュアルな表現になります。
<例文>
A:Remember to bring your passport to the airport!
空港にパスポートを持ってくるのを忘れないでね!
B:OK!
了解!
A:We have a meeting tomorrow at 10 am.
明日は朝10時からミーティングだよ
B:Sure thing, I’ll be there on time.
分かった。時間通りに行くよ
「Will do.」
「I will do it.」を略した「Will do.」は、日常的に、カジュアルに使われるフレーズです。同僚や親しい間柄の上司などに使えます。
<例文>
A:Can you please pick up some groceries on your way home?
帰りにスーパーに寄って、買い物してきてくれる?
B:Will do. What do you need?
了解。何が必要なの?
A:Could you please send me the report by the end of the day?
今日中に報告書を送ってくれますか?
B:Will do.
了解
構成/編集部