日常会話でよく耳にする『めんどくさい』の英語表現は、複数あります。定番の表現から、遠まわしな表現やスラングまで紹介します。それぞれの使い方やニュアンスを例文とともに確認し、状況に合わせて使い分けられるようになりましょう。
「めんどくさい」は英語でどう表現するの?
英語で『めんどくさい』と伝えたくても、どう表現したらよいのか分からない人は少なくありません。複数の表現がありますが、まずは辞書にはどのように書かれているのかを見ていきましょう。
辞書では「troublesome」
辞書で調べると、めんどくさいに該当する英語は『troublesome(煩わしい)』です。『a troublesome child(手のかかる子ども)』のように使います。troublesomeは『困難な・骨の折れる』という意味でも使われる言葉です。
『bothersome』や『tiresome』と記されている辞書もあり、『a bothersome problem(めんどうな問題)』のような使われ方をします。いずれもフォーマルな表現で、日常会話で使用する頻度は低いでしょう。
ネイティブが使う「めんどくさい」の英語表現
ネイティブスピーカーは、どのような表現を使っているのでしょうか?日常会話でよく耳にする表現を四つ紹介します。例文で使い方やニュアンスも確認しましょう。
「pain」
『pain』には、めんどうなことやおっくうなことなどの意味があります。『pain in the neck (ass)』という表現もあり、めんどくさい人や物事に対して使えます。ただし、よりくだけたカジュアルな表現になるため、フォーマルなシーンでは使わないようにしましょう。
<例文>
- It’s a pain.
めんどくさい(おっくうだ) - Cleaning the house is such a pain.
家の掃除は本当にめんどくさい(おっくうだ) - Dealing with paperwork is such a pain in the neck.
書類整理は本当にめんどくさい
「hassle」
めんどうなことや困ったこと、イライラさせられることなどの意味がある『hassle』を使って表現できます。
<例文>
- It’s a hassle.
めんどくさい - What a hassle!
めんどくさっ! - It’s such a hassle working overtime.
残業なんて本当にめんどくさいよ
「bother」
『bother』には、困ったこと・めんどう・めんどうをかけるという意味があります。『can’t be bothered』や『not bother to』は、よく使われる定番表現なので、覚えておきましょう。
<例文>
- I can’t be bothered.
めんどくさい - I can’t be bothered to go to the gym today.
今日はジムに行く気がしない - I didn’t bother to go on a picnic.
めんどくさいからピクニックに行くのはやめた
「lazy」
『lazy』は、だるい・やる気がない・怠け者というニュアンスがあります。『too lazy to』で『◯◯するのをおっくうがる(めんどくさがる)』『めんどうだから◯◯しない』という意味になります。
<例文>
- You lazy!
めんどくさがり屋!(怠け者!) - I’m too lazy to cook tonight.
今夜はめんどうだから料理しない - She’s too lazy to exercise regularly.
彼女は定期的に運動するのをめんどくさがる
遠まわしに「めんどくさい」を伝える英語表現
状況によっては、直接的でなく遠まわしな表現が適しているケースもあります。めんどくさいの遠まわしな英語表現を見ていきましょう。
「not feel like ~ing」
『~をする気分ではない』という意味があり、遠まわしにめんどうだと伝えられます。相手を不愉快にさせないように、やんわりと誘いを断りたいときなどに使える便利なフレーズです。
<例文>
- I don’t feel like doing anything.
なにもする気にならない - He doesn’t feel like studying for the test.
彼はテスト勉強をする気分じゃない - She doesn’t feel like going to the party tonight.
彼女は今夜のパーティに行く気がしない
「be tired(sick)of」
『~にうんざりしている』という意味の『be tired(sick)of』を使って表現できます。『be sick of』の方が強い表現になります。『sick and tired of』と表現することも可能です。
繰り返し起こること(すること)などに飽きた状態で、うんざりしているというニュアンスです。
<例文>
- I’m sick of doing the laundry every day.
毎日洗濯をすることにうんざりしている(毎日洗濯をすることがめんどくさい) - We are tired of waiting in line.
私たちは列に並んで待つことにうんざりしている(列に並んで待つことがめんどくさい) - I was tired of reading the instructions.
私は説明書を読むことにうんざりしていた(説明書を読むことがめんどうだった)
「めんどくさい」を英語のスラングでいうと?
ネイティブがよく使う、めんどくさいを表すスラングを紹介します。それぞれの表現のニュアンスを例文とともに確認しましょう。
「Whatever」
考えるのがめんどうだから『なんでもいい』『どうでもいい』というようなニュアンスが伝わる表現です。投げやりな印象を与える表現のため、使う状況や言い方などに注意しましょう。
<例文>
A:Should we go out tonight?
今夜どこかにでかけようか?
B:Whatever.
どうでもいいよ
A:What do you want to do today?
今日はなにをしたい?
B:Whatever, I don’t really care.
別になんだっていい
「What the hell!」
地獄という意味の『hell』を使って、驚きと同時にめんどくさい気持ちも表現できる言い回しです。日本語の『まじで?』『なんてこった!』という意味に近いでしょう。
<例文>
- What the hell! I have to wake up early tomorrow and prepare for a long day of meetings.
なんだよ!明日早起きして、長い会議のために準備しないといけないなんて - What the hell! Do I have to study for this boring exam again? It’s a total waste of time.
なんでまたこのつまらない試験の勉強しなきゃいけないんだ!時間の無駄だよ
「No way!」
『No way!』は、絶対にいや・ありえないという意味ですが、文脈によっては『めんどうだからいや』ということを表現できる言い回しです。
<例文>
- No way am I going to clean the whole house by myself.
一人で家中を掃除するなんてありえない (めんどくさい)
A:Hey, do you want to help me move all my furniture to the second floor?
ねぇ、私の家具を全部2階に運ぶの手伝ってくれる?
B:No way!
いやだよ(めんどくさい)!
構成/編集部