レクサスの2ドアクーペモデルである「RC」は、1991年から2001年まで販売されたのが初代。日本では3代目「ソアラ」として販売されていたリトラクタブルルーフのクーペだった。現行モデルは2014年に再登場したモデルになる。
デビューから9年目、細かなアップデートで進化が続く
クーペ専用モデルとして開発されたのでスタイリングも無理のないボディラインを採用したことから、時代を感じさせないデザインに仕上がっている。デビューから9年目を迎えたが、古さはまったく感じない。
フルモデルチェンジはないが、レクサスは毎年のように「RC」に手を加え、アップデートしている。2020年以降だけでも、2020年9月にはスポット溶接打点の追加でボディ剛性を向上。スタビライザーの高強度鋼材採用、リアアッパーアームの高強度アルミ材でバネ下重量の低減を図った。
さらに「RC300」は2ℓエンジンの最高出力発生エンジン回転数を5200~5800回転に拡大し、よりパワー感のある加速感を実現した。「RC300h」はアクセルに対する駆動力の制御を最適化している。
翌2021年は「RC-F」に対しての改良だけだったが、2022年12月には、操舵性能を高めるために、ホイールの取り付けにワッシャ付ハブボルトを採用。レーシングカーにも採用されているハブボトルは、締結力の強化とバネ下重量の低減が図れたことで、ハンドリング性能の向上につながる。同時にアブゾーバー特性やAVS、EPS制御の最適化も行なった。
「RC」への改良は、走りに関する項目だけではない。安全性、先進装備も拡充している。単眼カメラとミリ波レーダーの性能向上で昼間の自転車、夜間の歩行者、交差点右折時に前方から来る対向車や左右折時に前方から来る横断歩行者も検知可能にした。
ハンドル操作も車線内の操舵アシストする緊急時操舵支援や同一車線内中央の走行支援も範囲拡大している。レーダークルーズコントロールはカーブの大きさに合わせて、事前に減速するカーブ速度抑制機能も追加した。主要な道路で標識を読みとり、マルチインフォメーションディスプレイに表示する機能も採用した。