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SUVテイスト満載!三菱の軽スーパーハイトワゴン「デリカミニ」は家族の休日をどう変える?

2023.06.19

いよいよ2023年大注目の新型車、三菱デリカミニが発売され、実際に触れ、乗ることができた。ここではまず、デリカミニの概要について解説したい。

三菱が満を持して開発したデリカの名を冠した「デリカミニ」

周知の通り、デリカミニは三菱のスーパーハイト系軽自動車、ekクロススペースをベースに、ekクロススペースと入れ替わりに誕生した”SUVテイストある、両側スライドドアを備えたスーパーハイト系ワゴン”である。スーパーハイト系軽自動車は今や軽自動車の人気NO.1のポジションにあり、しかしekクロススペースは並みいるライバルたちに比べ、やや苦戦していたのも事実。そこで三菱が満を持して開発したのが、三菱の代表車種、デリカの名を冠したデリカミニであり、ekクロススペースのビッグチェンジというより、デリカらしさを詰め込んだ、ファミリー層、女性ユーザーにも訴えかける新型車と言っていい。

ちなみに、アウトドアテイストあるekクロススペースは、日産ルークスの兄弟車だが、日産側にはデリカミニに相当するSUVテイストあるモデルは存在しない。

そのエクステリアは、デリカを思わせるタフさ、ゴツさを出しつつ、キャラクターの「デリ丸」の犬顔が示すように、LEDポジショニングランプをU字の丸目にして、犬っぽい可愛さを演出。また、前後フェンダーは黒艶の2トーン塗装とかなり凝っているのも本当だ。その上で、フロント、リアにDELICAのロゴを大きく入れ、デリカの一族であることをアピールしている。

ekクロススペース(デリカD:5の顔に近いのは実はこちらだった)でウケなかった女性ユーザーにも、これなら大歓迎されるはずで、実際、「デリ丸」のキャラクター商品の要望も強いという(現時点でデリ丸のぬいぐるみは世界にひとつだけだそう。今後、量産されるらしい)。CMのマーケティング、キャラクター設定を含め、スタート時点から大成功と、個人的には考える。

そんなエクステリアデザインに対して、インテリア、パッケージは、細部の色使いを除いてほぼekクロススペースと同じと考えていい。言い方を変えれば、スーパーハイト系軽自動車ならではの広大な室内空間、両側スライドドアによる乗降性の良さ、後席320mmのスライド機構を含めた多彩なシートアレンジ性、充実した装備など、ekクロススペースの美点をすべて継承しているということだ。

パワーユニットはマイルドハイブリッド採用のNA(G)とターボ(T)を用意。駆動方式は2WDと、デリカミニの本命となる4WDが揃う。また、グレードは装備が充実した、初期受注でも人気の高いプレミアム(Tプレミアム、Gプレミアム)とベースグレード(T、G)の2タイプとなる。

家族のフィールドを一気に広げてくれる走破性

デリカと聞いて、”ミニバンの皮を被った本格SUV”のデリカD:5を頭に浮かべる人がほとんどだと思うが、そこで気になるのが、デリカミニの走破性。4WDのみとなるD:5の最低地上高は185mmだが、デリカミニは4WDが160mm、2WDが155mmとなっている。ベース車のekクロススペースは2WD155mm、4WD150mm(床下の構造、取り回しで2WDより5mm減っている)だ。ここで、例えばクロスオーバー系軽自動車のダイハツ・タフトが190mm、スズキ・ハスラーが180mm。それより最低地上高が不足している、デリカなのに!!と思いがちだが、それには理由がある。

冒頭でも触れたように、デリカミニはゴリゴリのクロカンモデルではなく、あくまでSUVテイストある、ファミリー層、子育て世代にも絶大なる支持を得ているスーパーハイト系軽自動車であり、車高は4WDで1830mmもある。160mm以上の最低地上高をかせぐと、軽自動車ならではの全長、全幅制限もあって、かなり縦長のボディ比率となり、走りの安定感にかかわる重心と全高がさらに高まり、転倒などの危険性が心配されるのである。安全を第一とする自動車メーカーとしては、スーパーハイト系軽自動車のデニカミニの最低地上高は160mmが適切と考えて不思議はない。

ekクロススペースの4WDに対してデリカミニの4WDの最低地上高は10mmしか高くなっていないが、その10mmはどうやって高めたのかと言えば、サスペンション(のバネ)ではなく、タイヤである。デリカミニのタイヤサイズは3種類あり、2WDのT/Gは155/65R14、T/Gプレミアムは165/55R15、そして4WDは専用の165/60R15と、もっとも大径のタイヤを履くことで、タイヤハイト分、最低地上高が10mm高まっているというわけだ。

マイルドハイブリッド採用のエンジン、トランスミッション(CVT)、足回りについては、基本的に日産ルークス、ekクロススペースと変わらないデニカミニだが、しかし三菱がデリカミニ化する際に手を入れた部分は少なくない。

すでに説明した4WD用の165/60R15サイズのタイヤ(エナセーブ)を始め、4WDのショックアブソーバーをデリカミニ用に専用チューニング。具体的には、ekクロススペースは舗装路重視のチューニングで、元々、贅沢にも大径バルブ使ったショックアブソーバーは初期の立ち上がりの減衰力を高めに設定。一方、デリカミニでは減衰力の立ち上がりをよりリニアに、なめらかになる、伸び側のスムーズさにも特化したチューニングが行われているのだという。もちろん、雪道、ジャリ道などのライトな悪路に対応するためだ。

さらに今や新車に必須のASC(アクティブスタビリティコントロール)の装備はもちろんとして、SUV、クロスオーバーモデルに望まれるヒルディセントコントロール(急な下り坂を安全な一定速度で下りられる機能)、グリップコントロール(滑りやすい路面での発進・加速をサポートする機能)、ヒルスタートアシスト(上り坂での車両の後退を制御する機能)などは、三菱独自の制御技術に基づいたチューニングが施されているというのだから、なんとも心強いのである。

装備面でも、全車に運転席&助手席シートヒーター、撥水シート生地を奢るほか、プレミアムには運転席側電動スライドドア、ステアリングヒーター、後席の空調環境をよくする天井サーキュレーター、デジタルルームミラー(マルチアラウンドモニター付き)、汚れや水気に強い樹脂ラゲッジボード&PVC後席シートバック、高速道路同一車線運転支援機能のマイパイロット(日産で言うところのプロパイロット)、電動パーキングブレーキ&ブレーキオートホールド機能などまで備わるのだから、完璧である。

これなら、アウトドア、雪道、ラフロードも安心、快適に走れるはずで、家族のフィールドを一気に広げてくれること間違いなしだろう。

純正アクセサリー装着車

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昨年は日産サクラ、三菱ekクロスEVが日本カー・オブ・ザ・イヤーを軽自動車として初受賞し、軽EVに自動車業界が沸いた1年だったが、今年もこの三菱デリカミニが、軽自動車界、空前のアウトドアブームの最中、アウトドアを好むファミリーユーザーに大旋風を巻き起こすことは必至ではないだろうか。

と、今回の報告はここまで。次回、新型デリカミニのTプレミアム4WDでロングドライブを行った際の走行インプレッションをお届けすることにしたい。

デリ丸と筆者

三菱デリカミニ

文・写真/青山尚暉

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