アンファーは全国47都道府県の合計2358人を対象に「将来の子供希望」について調査を実施。先日、回答結果を発表した。
子供希望意識、男性が全年代で上回る。20代、30代の男女意識に大きな差
20代から50代の男女既婚者を対象に将来子供を希望するか調査したところ、「いつか欲しいと思っている」と回答した人は、全年代において男性が女性を上回っていることがわかった。
特に30代では、女性の割合が12.6%に対して男性は21.1%と、約8ポイントも高い結果とっている。
女性に特化してみてみると、「いつか欲しいと思っている」と回答した20代女性が40.5%に対し、30代女性は12.7%と約30ポイント低下しており、20代から30代にかけて子供を希望する意識に大きな変化が見られた。
「欲しいと思っていない」と回答した男女比では全年代で女性が男性を上回り、特に20代は男性が16.9%に対して女性は31.0%と大きな開きがある。
「欲しいと思っているが難しい」の回答では、全年代における男性の割合が女性に比べて約5ポイント高いこともわかった。
こどもをつくりたくない、つくれない理由(1)〜経済面の不安〜
20代女性の87.5%は経済的な不安を抱いており男性の11.1%に比べて約8倍という割合であることから、この不安が子供を望まない選択をする理由と考えられる。
30代以降の男女において割合が高い理由は年齢的な要因が大きく、30代では女性30.8%、男性23.1%と20代の男女が0%に対して大幅に上昇しており、40代では女性67%、男性58%となり、男女ともに半数以上が該当する結果となった。
「いつか子供を欲しいと思っている」女性回答者の平均年収は163万円で、「子供を欲しいと思っていない」と回答した女性は115万円であり、約50万円の差がある。
また、妊活をしている女性の平均年収は200万円であり、正社員が47%と最も多いことから経済的な安心と子供を希望する意識への関連性が考えられる。
こどもをつくりたくない・つくれない理由(2)〜働き方の影響〜
「欲しいと思っているが難しい」と答えた女性の勤務形態は「アルバイト・パート」の割合が最も高く(28%)、安定した経済性の不確実さが難しい理由として考えられる。
さらに、「欲しいと思わない」と答えた女性の約50%が専業主婦であり、経済的な要素以外も考慮される可能性もある。
働き方において、妊活をしている女性の在宅勤務の割合が25%と高く、妊活をしている夫はオフィスワークの割合が39%と低く、時差出勤やフリーアドレスの割合が高い傾向に。
欲しいと思っているが難しい(5%)、欲しいと思っていない(9%)女性の在宅勤務割合が子供を希望している人(14%)の割合よりも低くなっており、自宅で仕事ができる環境と子供の希望にも関係があるとも考えられる。
妊活へ不安や悩みを抱える若年層が多い
「現在妊活をしている」と回答した男女の妊活への意識についての調査では、20代女性において「妊活について正しい情報が分からない」割合が20%と他の年代よりも最も高く、 「給付金などの支援を申請している」割合が0%と他の年代と比べて最も低いことから、妊活に関する適切な情報の入手ができていない傾向が高いことが推察できる。
さらに、「先が見えず不安」とい回答している20代女性が多い点から、妊活に対して不安や悩みを抱えている可能性が高いことが予想される。
また、20代男性では「食生活の見直しをしている」割合が50%と、男性でも食生活から見直そうと行動している人が多く、妊活の意識が上がっているといえるかもしれない。
結婚生活が良好な夫婦は子供希望に積極的
夫婦関係については、「妊活をしている」女性(88.2%)が最も夫婦関係に満足している割合が高く、次に「子供を希望する」(81.7%)と回答した人が続いた。
欲しいと思っていない(70.8%)や欲しいと思っているが難しい(67.0%)女性よりも、妊活をしている女性や子供を希望する女性の方が夫婦関係に満足していることがわかる。
特に「妊活をしている」女性の満足度は、「欲しいと思っているが難しい」と考える女性よりも21%も高いことから、子供に対する考え方と夫婦関係満足度は関連しているとことが考えられる。
調査概要
調査手法/WEB調査
対象地域/全国
対象者条件/20代以上70代未満の男女
サンプル数/n=4700
調査実施日/2023年2月
関連情報
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構成/清水眞希