起業に向けて実際に行動している学生 は、14.2%
起業に関心がある学生の起業状況は、「働き方の一つとして起業を検討している(62.4%)」「企業へ就職し、兼業・副業としての起業を検討している(23.4%)」「起業準備中(11.5%)」「すでに起業している(2.7%)」という結果となった。
実際に起業に向けて行動している学生は14.2%となり、起業に向けた具体的な行動としては、次のような意見が見られた。
・経営者の知人・友人に相談した(回答数80名)
・起業・経営についての講座やセミナーに参加した(回答数30名)
・学内の支援制度を調べた(回答数20名)
起業する理由1位は「お金を稼ぎたい」、「社会課題解決」は4位に
起業する理由の上位は、1位「お金を稼ぎたい(36.7%)」、2位「ビジネスに関心がある(23.4%)」、3位「学んだこと・スキルを活かしたい(21.5%)」となった。
「お金を稼ぎたい」と回答した学生からは以下のようなコメントが寄せられた。
・収入源を多く持ち、生活を安定させたい。起業に憧れがある。(東京理科大学・3年)
・大企業で新規事業開発に挑戦したい。その前段階として起業することで、起業家精神を培いたい。(横浜国立大学・3年)
・誰かの下で働くのではなく、自分自身が主体となり社会で活躍したい(上智大学・4年)
・起業している親戚がいて自由な暮らしに憧れている。なんとなく起業してみたい(慶応義塾大学・3年)
将来起業するときの働き方、「兼業・副業」が約60%
起業する場合の働き方は、「兼業・副業としての起業(62.5%)」「起業に就職せずに起業(37.5%)」という結果になった。
兼業・副業としての起業が支持されている理由としては、実際に起業を進めている学生の中で、スモールビジネスでの起業を選択する割合が最も高いことや、起業する理由の1位が「お金を稼ぎたい」であることから、収入面のリスクを抑えたいという意識があると考えられる。
また、兼業・副業としての起業は、スキルアップやキャリアアップの機会の増加といった、他のメリットもある。例えば、副業で起業活動を行うことで、ビジネススキルやマネジメントスキル、コミュニケーションスキルなどを磨くことができ、これらのスキルは将来的に本業でのキャリアアップにも役立つ。
さらに、ビジネスモデルの検証や市場のニーズの確認など、起業前に重要なことを検討する時間的余裕も確保できる。
「兼業・副業として起業」と回答した学生からは以下のようなコメントが寄せられている。
・収入面のリスクを抑えたい(東京理科大学・3年)
・本業にできるほどの規模に発展させることが現実的ではない。在学中は、社会勉強の意味も込めてこの事業を続けていきたい(東京理科大学・2年)
近年、大学発スタートアップ企業の創設・育成を目指し、「早稲田大学ベンチャーズ」や「株式会社神戸大学キャピタル」等の大学内のベンチャーキャピタルも増えている。
神奈川大学でも在学生向けに「アントレプレナーシップ事業」を発足し、2023年度春より始動するなど、さらに若年層の起業家育成に向けて大学等の教育機関が力を入れていくことが見込まれる。
今後は、学内においても学生の起業との接点が増え、学生の起業がさらに身近になり、起業自体の解像度も高まることで「創業企業数」は増えていくことが予想される。
<調査概要>
調査対象:「Penmark 公式LINEアカウント」を利用中の学生
対象エリア:日本全国
調査期間:2023年2月18日~2月29日
調査方法:LINEユーザーを対象にしたスマートフォンWeb調査
有効回答数:1,397人※(文系944人、理系453人他/大学生1,210人、大学院生43人、専修学校生144人)※ 大学校・短期大学等や文系理系以外の学部を含む
出典元:株式会社ペンマーク
構成/こじへい