フィットネスからメンタルヘルスまで!Apple Watchの新OS「watchOS 10」でできるようになったこと
2023.06.10AppleからApple Watch用のOSとして新たにwatchOS 10が発表された。すでに開発者向けにベータ版の提供が開始されており、ユーザー向けにはこの秋から無料のソフトウェアアップデートとして提供される。
新しいデザイン言語と操作
天気、株価、ホーム、マップ、メッセージ、世界時計などのApple Watchアプリは、Apple Watchのディスプレイをさらに活用して、情報をより一目で見やすくしている。
Apple WatchのアクティビティアプリとiPhoneのフィットネスアプリでは、より詳しい情報、共有機能の向上、再設計されたトロフィーケース、Apple Fitness+のトレーナーのヒントにより、日々の活動をより簡単に記録できるようになる。
Apple Watchアプリは、Apple Watchのディスプレイをさらに活用して、より多くの情報を一目で見やすくする
その主な特徴は以下のとおり。
新しい文字盤
watchOS 10では、新たに2つのアーティスティックで楽しい文字盤、「パレット」と「スヌーピー」が登場する。
まず「パレット」文字盤は、重なり合う3つの特徴的なレイヤーを用いて様々な色で時刻が描写され、時間の変化に合わせてディスプレイの色も変わる。
そして人気コミックのピーナッツが、スヌーピーとウッドストックが登場する新しい文字盤としてApple Watchに登場。キャラクターたちは時計の針と遊んだり、地域の天気に反応したり、ユーザーがワークアウトをすると活発に動く。
サイクリング
Apple Watchは、自動ワークアウトリマインダー、電動自転車のカロリー測定、転倒検出などの機能を搭載し、サイクリストにとって最適なデバイスでもある。
watchOS 10では、高度な新しい指標、表示、体験により、この人気のアクティビティをさらに進化。
サイクリングワークアウトをwatchOS 10を搭載したApple Watchで開始すると、ライブアクティビティとしてiPhoneに自動的に表示され、タップすると、全画面表示になる。
心拍数範囲、高度、レースコース、カスタムワークアウト、新しいサイクリング速度表示などのワークアウト表示は、iPhoneのディスプレイサイズに合わせて最適化されるため、iPhoneを自転車に取りつけて走行中に手軽で簡単に確認することができる。
サイクリング速度や高度などのワークアウト表示は、iPhoneのディスプレイサイズに合わせて最適化されている。
ハイキング
Apple Watchのコンパスアプリは屋外の大自然を探索するのに役立つツールだ。
コンパスアプリは、「モバイル通信に接続できる最後の地点のウェイポイント」と「緊急電話に発信できる最後の地点のウェイポイント」の2つの新しいウェイポイントを自動的に生成する。
watchOS 10では、コンパスは2つのウェイポイントを自動的に生成。「モバイル通信に接続できる最後の地点のウェイポイント」はモバイル通信が可能な最後の場所を推定し、メッセージの確認や電話の発信に役立てることができる。
万が一の場合に緊急電話をかけられるように、「緊急電話に発信できる最後の地点のウェイポイント」は、デバイスが通信事業者のネットワークに最後に接続されていたルート上の場所を推定する。
心の健康
心の健康は体の健康と同じように重要で、研究によると、心の状態と向き合うことは、感情の認識を深め、回復力を高めるのに役立つ。
watchOS 10のマインドフルネスアプリでユーザーは、慎重かつ便利な方法で瞬間的な感情や日々の気分を記録。ユーザーはDigital Crownを回して魅力的な多次元の形をスクロールし、自分がどのように感じているかを選び、最も大きく影響を及ぼしている項目を選択して、自分の気持ちを記述することができる。
マインドフルネスアプリでユーザーは、慎重かつ便利な方法で瞬間的な感情や日々の気分を記録できる。
視覚の健康
近視は世界中で視覚障がいの主な原因となっている。近視のリスクを低減するために、International Myopia Institute(国際近視機関)は、子どもは1日に80〜120分以上は屋外で過ごすことを推奨している。
watchOS 10では、Apple Watchの環境光センサーを使って日光の下で過ごした時間を測定できるようになる。ユーザーはiPhoneやiPadのヘルスケアアプリでこの情報の確認が可能だ。
Apple Watchの環境光センサーを使って日光の下で過ごした時間を測定できる。
watchOS 10のその他のアップデート
NameDropで、ユーザーはApple Watchを相手のiPhoneに近づけることで簡単に連絡先情報を共有できる。Apple Watchユーザーは連絡先アプリのマイカードの共有ボタンをタップするか、マイカードの文字盤コンプリケーションをタップしてApple Watchと相手のApple Watchを近づけることでNameDropを使うことも可能だ。
またFaceTimeビデオメッセージの再生を開始して、Apple Watchから直接確認できるようになる。さらに、グループFaceTimeオーディオの利用がApple Watchで可能になった。
Apple Fitness+にはカスタムプランが導入され、曜日、時間、ワークアウトの種類などにもとづいてカスタムワークアウトや瞑想のスケジュールを受け取る新しい方法となるほか、ユーザーが選択した複数のワークアウトと瞑想をシームレスに連続で行えるスタック、音楽またはトレーナーの声の音量を優先させることができるオーディオフォーカスが導入される。
関連情報
https://www.apple.com/jp/newsroom/2023/06/introducing-watchos-10-a-milestone-update-for-apple-watch/
構成/清水眞希