交通違反の取締りは、なぜ行われているのか?
突然、家族の幸せを奪う交通事故。原因となる違反は、飲酒運転、児童の安全を脅かすスクールゾーンでの通行禁止違反、速度違反、信号無視や歩行者妨害などの交差点違反、自転車の違反等、その内容はさまざまだ。
警視庁では、都民・国民を交通事故の脅威から守り、安全で快適な交通社会を実現するため、交通事故につながる交通違反の指導取締りを実施し、都内における交通事故を防止している。今回は6月中の主な取締内容と理由を紹介したい。
2023年6月中の主な取締内容と理由
速度違反の取締り
速度超過による交通事故を防止することと、規制速度の遵守が交通事故の被害軽減に大きな効果があるため、当該路線等において速度違反の取締りを実施する。
重点取締場所での取締り
交通ルールの遵守や安全意識の向上を図り、交通事故を防止するため、当該重点取締場所等において取締りを実施する。
横断歩行者妨害違反の取締り
横断歩道における歩行者の優先については、道路交通法において、「車両等は、横断歩道に近づいたとき、横断する人がいないことが明らかな場合のほかは、その手前で停止できるように速度を落として進まなければならない。
また、歩行者が横断しているときや横断しようとしているときは、横断歩道の手前で一時停止をして歩行者に道を譲らなければならない。」と定められている。
しかし、実情は車両等の運転者の多くが、進路前方の横断歩道で歩行者が横断しようとしているのを認めながらも、横断歩道の直前で一時停止をすることなく進行している。
そのため、横断歩道における歩行者保護の意識向上と横断歩行者妨害違反による交通事故を防止するため、横断歩道における横断歩行者妨害違反の指導取締りを実施する。
通学路の取締り
児童の安全確保と交通事故防止のため、スクールゾーンや通学路等において、通行禁止違反のほか、横断歩行者妨害違反や速度違反等の取締りを実施する。
飲酒運転の取締り
飲酒運転に起因する交通事故が増加しているほか、死亡事故も増加していることから、飲酒運転の根絶に向け、飲酒運転の取締りを強化する。
二輪車の取締り
交差点及びその付近において二輪車関与の交通事故が増加していることから、信号無視や横断歩行者妨害等の交差点違反のほか、進路変更や指定通行区分等の車線違反の取締りを実施する。
自転車の取締り
交通ルールを守らない自転車利用者が関与する交通事故が増加していることや、危険な走行に対して取締りを望む声が高まっていることから、重大交通事故に直結する信号無視、一時不停止、右側通行及び歩道の通行方法などの交通違反に重点を置いた指導警告及び取締りを実施する。
上記のほか、重大交通事故を防止するため、事故多発時間帯の取締り、「ゾーン30」や「学校周辺地区」等の生活道路等におけるランダムな取締り等、交通事故実態や交通情勢に応じて各種交通指導取締りを実施する。
引用・協力/警視庁
https://www.keishicho.metro.tokyo.lg.jp/index.html
文・構成/inox.