■連載/阿部純子のトレンド探検隊
スマートノンフライオーブンが機能性をアップして外観も美しく進化
家電ブランド「EPEIOS(エペイオス)」が、ラグジュアリーブランドを手掛ける海外著名デザイナーとコラボした新ブランド「FoElem シリーズ」は、最新IoT 機能搭載した4製品をリリースしています。
今回はラインナップのひとつ「スマートノンフライオーブンChef」 (3万9800円)で実際に調理をして、使いやすさ、操作性、料理の仕上がりなどについて検証していきます。
エペイオス製品でもトップの売上を誇る売れ筋商品がノンフライオーブン。油を使わずにできる揚げ物料理、火を使わず食材をセットするだけで調理ができるほったらかし調理が特徴です。窯をイメージしたドーム型のフォルムは従来のオーブンと一線を画し、デザイン性の高さが目を惹きます。
ワンタッチで調理可能な16種類のプリセットメニュー、温度や調理時間の設定がアイコンで表示されたインターフェイスは視覚的にわかりやすく、操作のしやすさも魅力です。
EPEIOS Lifeアプリと連携させれば、本体と同じく時間、温度、ロティサリーなどの調整、公式レシピや調理履歴の閲覧、レシピの本体への送信、公式サイトのマニュアルページへのリンクも可能です。ただし、安全のため調理開始の操作はアプリではできません。
新たにスチーム機能を搭載し、蒸気で料理の水分を失うことなくジューシーかつヘルシーな調理が可能となりました。スチーム機能が使えるのはトースト、魚、串焼き、野菜のメニューで、さらにスチームを使って洗浄できる自動清浄モードを追加、こびりついた油汚れも浮かせて落とすので、お手入れも進化しています。
既存機でも評判の高い、まるごと鶏が焼ける広い庫内とロティサリー(回転)機能も大きな特徴で、プレートを使った三段調理も可能なので時短料理にも最適です。本製品では新たにヒーターを上下に設置したことでムラなく焼くことも可能になりました。
日常的な定番メニューから鶏の丸焼きまでほったらかし調理!
エペイオスの公式サイトには、オリジナルレシピ、栄養管理士が考案したレシピ、ユーザーがSNSで発信したレシピなどが満載の、レシピページがあり、定番メニューから鶏の丸焼きまで、「Chef」を使いこなすヒントがたくさん詰まっています。
〇ハンバーグ(プリセットメニュー:ステーキ)
ハンバーグ調理の“あるある”が、表面は焦げてしまい、中まで火が通らない「生焼け」。フライパンだとひっくり返すタイミングを見定めないといけないですが、「chef」の両面焼き機能を使えば、ひっくり返す手間も省け、短時間でハンバーグを焼き上げることができます。
今回は合い挽き肉でなく100%豚ひき肉のポークハンバーグと、上下段ヒーターの機能を使って、付け合わせの人参のグラッセも同時調理しました。プリセットメニューで「ステーキ」を選択、200℃で20分、ヒーター上下段、スチームオフの設定です。
【ハンバーグ調理で感じたこと】
◎豚肉なので熱の通りが心配でしたが、表面はこんがりと焦げ目がつき、割って見ると中までしっかり熱が通っていました。調理の時に出たジューシーな肉汁は、ソースに混ぜていただきました。
◎付け合わせも一緒に「chef」で調理でき(今回は入れませんでしたが、調理途中でブロッコリーを入れれば2種類の付け合わせも可能)、おまかせ調理している間にサラダなど他の調理も並行してできるので時短になります。
◎フライパンなどの汚れものが出ないので後片付けも楽!
〇鶏の丸焼き(プリセットメニュー:鶏肉)
エペイオスのノンフライオーブンの醍醐味が鶏の丸焼き。手間のかかる鶏の丸焼きもロティサリー(回転)機能を使えばほったらかし調理が可能です。
同梱されているロティサリーフォークを鶏肉に刺して固定、ロティサリートングで庫内にセットします。フォークパーツを固定するときにはネジも使うので、初めてのときは、しっかりと取扱説明書で確認しながらセットしましょう。220℃、40分、ヒーター上段のみ、スチームオフの設定。
【鶏の丸焼き調理で感じたこと】
◎取説には「鶏肉の重量は1.2kgを超えないもの」とありました。大きさはとても大事で、筆者がネットで注文したまる鶏は1.5kgほどあり、回転するには難しい状態だったため首や手羽の部分は切り取って調理しました。
調理中は脂が多く出るので、油受けの皿も必ずセットしますが、鶏肉が大きすぎて油受けの皿も入らず、アルミホイルを敷いただけとなりました。終わった後の庫内の掃除が大変で、鶏の大きさを確認せずに注文したことを反省しました。
また、既定のサイズでも手羽やももの部分は回転の際に引っ掛かることもあるので、調理用糸で縛ってからロティサリーにするとまんべんなく加熱することができ、きれいな焼き色に仕上がります。
〇フライドポテト(プリセットメニュー:フライドポテト)
同じくロティサリー機能を使ってノンフライで調理するフライドポテト。回転バスケットに冷凍のフライドポテトを入れてロティサリートングでセット、180℃でポテトのみの場合は12分、チーズをトッピングするときは7分加熱してからメッシュバスケットに移動させ、5分加熱します。
【フライドポテト調理で感じたこと】
◎トッピングはなしでポテトのみでしたので、ロティサリーで12分加熱しましたが、しっとりとした食感のポテトでした。カリカリにしたい場合は長めの15~20分がいいかもしれません。量や好みに合わせて調理時間を設定するのが良いと感じました。
〇グリルサーモン(プリセットメニュー:魚)
魚料理もフライパンを使わず付け合わせも一緒にできる時短調理が可能です。オリジナルレシピにあった「グリルサーモン」を調理しました。
プリセットメニューで「魚」を選択、180℃で20分、ヒーター(上段のみ)、スチームオンの設定です。
【グリルサーモン調理で感じたこと】
◎アルミホイルを使った包み焼の要領で、サーモン、付け合わせを一緒に調理します。設定の180℃で20分ではサーモン、アスパラ共に熱の通りが弱かったので、さらに10分追加しました。調理時間については食材の大きさなどにより異なるかもしれないので、レシピはあくまで目安とし、状態を確認して調理した方がよさそうです。
◎アスパラガスは軽く塩ゆでしてからchefで調理した方が下味もつき、やわらかく仕上がると感じました。
〇もっちりトースト(プリセットメニュー:トースト1)/さくさくトースト(プリセットメニュー:トースト2)
トーストはプリセットメニューで3種類設定されています。「トースト1」は220℃、8分、ヒーター上下段、スチームオンで調理する「もっちりトースト」(画像左)。焼目は軽く、外はカリッと中はもっちりとした食感に仕上がります。
「トースト2」は温度、ヒーター、スチームオンは同じで9分間の加熱。レシピも取説もスチームオンになっていましたが、トースト2を選択するとスチームの表示が消えていて、実際にスチームありで調理したのか不明ですが、焼目はしっかりとして外側もカリっとサクサクですが、中はもっちりとした食感でした。
【トースト調理で感じたこと】
◎ワイヤーラックを使って調理しますが、1回で食パンが2枚焼けます。連続して使う場合、2回目は庫内が熱くなっているため熱が通りやすく、様子を見ながら設定時間より短めにした方がいいかもしれません。ちなみに「トースト3」はピザトーストなどアレンジトーストに使うメニューです。
〇新機能「自動清浄モード」で簡単お手入れ
肉などの脂が多く出る調理では庫内が汚れることもあります。庫内が汚れたままだと火災の原因にもなるので、こまめに掃除したいものですが、ついつい面倒で忘れてしまうことも。ズボラさんにはとても重宝するのが、「chef」に搭載された新機能の自動清浄モードです。
同梱の排水トレーを設置して、給水タンクに洗浄用クエン酸を溶かしたクエン酸水を入れて自動洗浄メニューで洗浄を行います。終了したら庫内をやわらかい布で水分を拭き取れば完了です。また、自動洗浄メニューを使い内部給水経路の自動清浄もできるので、定期的なお手入れも簡単に済ませることができます。
商品詳細:https://epeios.jp/products/foelem_chef
文/阿部純子