印鑑を間違えた時、二重線を引いて訂正印を押していますか? ……実は、印鑑は押し間違え方によって訂正方法が異なることをご存じでしょうか? 大切な書類を扱うことが多くなる社会人にとって、印鑑の訂正方法は覚えて損は無いはずです。
印鑑の訂正方法は押し間違え方によって変わってくる
実印はほかの印鑑とは違って印鑑登録をして使用するので、発行された印鑑証明にある印影と押した印影を照合できないと効力がありません。重要書類などで使うことが多い実印は、訂正する時は押した印鑑と同じ印鑑で訂正するのが正式な方法と言われています。
押す場所を間違えた時の訂正方法
[1]間違えて捺してしまった印影に対して、打ち消し線の意味で二重線を引きます。
[2]正しい実印を間違いなく正しい場所に押印し直します。これで「実印を押す場所を間違えたが、それは修正し、正しい場所に実印を押し直しました。」という意味になります。
押す印鑑を間違えた時の訂正方法
[1]間違えて捺してしまった印影に対して、打ち消し線の意味で二重線を引きます。
[2]間違えた印鑑を訂正(修正)の意味で、間違えた印影に被せて、訂正印として押印します。この時、両方の印影がある程度見えるように少しずらしておきます。
[3]正しい実印を横に押印し直します。これで「印鑑を間違えたが、それは修正し、正しく実印を押しました。」という意味になります。
押す向きを間違えた時の訂正方法
[1]間違えて捺してしまった印影に対して、打ち消し線の意味で二重線を引きます。
[2]訂正(修正)の意味で、間違えた印影に被せて、訂正印としてもう一度押印。その時、どちらの印影も完全な効力を持たないよう被せて押します。
[3]正しく実印を押印し直します。これで、実印を押したが逆さまだったので、それは修正して正しく実印を押し直したという意味になります。
印鑑の訂正はどうして二重線のみじゃいけない?
実印が用いられるような場面では、よりセキュリティの高い、間違えた印鑑を訂正印として使用するのが推奨されています。なので、誰でも書き足せる二重線のみだと「誰が訂正したのか」が分からないので、二重線に加えて実印を用いて訂正するのがおすすめです。
【参考】ハンコヤドットコム 印鑑ご利用マニュアル 実印を押し間違えた時の訂正方法
印鑑のかすれってどの程度まで
許容範囲内?
印鑑の文字が読める場合、また90度未満の傾きであれば見た目はあまり良くありませんが問題ないとされています。
ですが、かすれやにじみによって文字が読みづらい場合は訂正するのがおすすめです。
【参考】印鑑市場 印鑑でミスをしてしまった際の訂正方法とは?NGな例についてもご紹介!
印鑑がかすれてしまったときの訂正方法
かすれた印影を二重線で取り消し、横に再度正しく捺印し直したら完了です。
【参考】ハンコヤドットコム 印鑑ご利用マニュアル 実印を押し間違えた時の訂正方法
〝訂正印〟と〝実印での訂正〟はどう違う?
最初に説明したように、実印を用いた書類での印鑑の訂正は、同じ印鑑を使って訂正します。ですが、印鑑には〝訂正印〟という訂正する用の小さな印影が残せる種類もあります。
この訂正印は実印を用いた書類ではなく、帳簿や伝票など、書類に誤字脱字があった場合に使用しましょう。小さな印影なので、訂正箇所以外にも印影が重なりにくく、読みづらいということも少ないのでおすすめです。
【参考】ハンコヤドットコム 訂正印とは
認印と訂正印が一緒になった印鑑セットがあると便利。ハンコヤドットコム「認印・訂正印 2本入りケースセット」
ハンコヤドットコム「認印・訂正印 2本入りケースセット」 5500円~
単品で購入するよりもお得な「認印・訂正印 2本入りケースセット」は、材質をブラストチタン、黒水牛、薩摩本柘の3種類から選ぶこともでき、認印と訂正印の書体も選択可能です。
【参考】ハンコヤドットコム 認印・訂正印 2本入りケースセット
※データは2023年4月上旬時点での編集部調べ。
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文/山田ナナ