ボルボは、6月7日に世界初公開する新しい電動コンパクトSUV「EX30」のインテリアに関する情報を公開した。
新しい電気自動車の小型SUV「EX30」は、安全性やサステナビリティの向上だけでなく、最先端のテクノロジーとこだわりのスカンジナビアンデザインによって、ユーザーの生活をより便利に、より快適に、より楽しくすることを目指している。
この新しい小型SUVは、サステナブルな考え方を取り入れた洗練されたインテリアを備え、丁寧に作られた素材の組み合わせが、特徴的なグラフィックデザインを引き立てている。
デニム、亜麻、ウールなどのリサイクル素材や再生可能な素材、多彩な色や質感を使用したインテリアは、ボルボの社会的責任あるデザインの中核をなすもの。
また、EX30は、1つの画面でより集中して楽しいドライブができるようスマートに複雑さを取り除いており、画面操作の前後関係や意図を考えたユーザー体験を提供する。
加えて、車への搭載が初となる、ダッシュボードの横幅をフルに使ったサウンドバーや、数々のスマートな収納のアイデアなどにより、より少ないスペースで大きな車と同様の体験を実現するための様々な工夫が施されている。
ボルボのインテリアデザインの責任者であるリサ・リーブス氏は、次のように述べている。
「EX30は、スカンジナビアンデザインの優れた要素をすべて兼ね備えています。新しい素材が車内にクリエイティブな質感、色、個性を加え、スマートな機能性と卓越したユーザー体験は、まさにボルボのクリエーションの証です。これらの要素を組み合わせることで、ボルボのエッセンスが小さなパッケージに凝縮されているのです」
プレミアムなオーディオクオリティ
EX30に搭載された初めての試みとなるサウンドバーは、ホームオーディオのデザインからインスパイアされたものとなっている。複数のスピーカーを1つのサウンドバーにまとめることで、車内全体をプレミアムなサウンドで満たす。
さらにHarman Kardonのハイエンドなサウンドシステムと組み合わせることで、お気に入りの音楽やポッドキャストを素晴らしい音質で聴くことができる。
このサウンドバーは、スマートなデザインを実現した素晴らしい例となる。スピーカーを1つのコンポーネントにまとめ、配線や素材の量を減らしている。
このサウンドバーは、フロントガラスのすぐ下に位置し、車内のデザインに違和感なくとけ込んでいるため、最初は気づかないかもしれない。
しかし、ドアにスピーカーが不要になったことで、収納スペースを大幅に増やすことを可能にした。同様に、ウィンドウスイッチをセンターコンソールに移したことで、運転席と助手席のどちらからも手が届きやすいようになっている。
このほかにもEX30では広い意味での「集約化」の原則を徹底している。また、グローブボックスをセンタースクリーンの下に配置。これは、フラットフロアによってもたらされた新たなスペースを活用したもので、運転席と助手席の両方から使いやすくなった。
センターコンソールは、極めて汎用性が高いスライド式で、スペースの使い方はまさに自由自在。カップホルダーの上部をスライドさせてラテやスマートフォンを置いたり、後ろにスライドさせてより多くの収納を確保したりすることもできる。
下部の空間には、サングラスやイヤホンなどの小物のための保護収納スペースがあり、上部の大きなオープンスペースにはバッグを置くこともできる。
さらに後部座席の同乗者の使い勝手のよさも忘れてはいけない。フロントシート背面の専用ポケットに携帯電話を収納できるほか、センターコンソールの下からはスライド式の収納ボックスが出てくる。
テールゲートの内側には便利なサイズガイドを付けている。例えば、組み立て式の新しいテーブルを買う際、入るかどうかわからないときに役立つ。
広さを感じさせる空間づくり
EX30のテーマである「集約化」は、ダッシュボードの中央に配置された12.3インチのセンタースクリーンにも表れており、そこにはドライバーに必要な関連する情報がすべて表示される。
1つの画面にすべてを集約することで、運転席に広さを感じさせるとともに、素材の使用量も削減することができる。
ボルボのUX責任者であるトーマス・ストヴィチェクは、以下のように語っている。
「EX30では、画面操作の前後関係やユーザーの意図を反映し、集約したインターフェイス作りの方針を貫いています。1つの画面で、上部に速度や充電量などの運転に関する重要な情報を目立つように配置し、ナビゲーション、メディア、各種コントロール系は下部に表示され、簡単にアクセスできるようになっています。また、いつでもあなたのニーズに最も適した機能を提供するコンテクストバーも搭載しています」
また、センタースクリーンには、最も重要な情報以外のものを取り除き、集中力を高める「Calm」表示も用意されている。この機能は、特に夜間に有効で、長時間の運転で目にかかる負担を軽減することができる。
最先端のインフォテインメントを提供するという強い意志のもと、Google搭載のEX30には、Googleアシスタントによるハンズフリー支援、Googleマップのナビゲーション、Google Playのお気に入りアプリがすべて組み込まれている。また、EX30はボルボ車として初めて、ワイヤレスのApple CarPlay機能を搭載している。
さらにボルボのインフォテイメントシステムは、利用可能な場所では5Gも搭載している。クアルコム・テクノロジーズのSnapdragon Cockpit Platformsにより、期待通りの超高速の応答でプレミアムな車内体験を実現している。
ボルボは、共同出資しているHaleyTekソフトウェアのジョイントベンチャーを通じてECARXと緊密に協力し、最高のインフォテインメント・プラットフォームを世界中に提供していく。
選べる、こだわりの4種類のインテリアルーム
新しいEX30を選ぶ際、4種類のインテリア「ルーム」から選ぶことができる。各ルームは、素材に関してよりサステナブルなアプローチをとっており、それぞれが異なる個性的な印象を与えてくれる。
例えば、あるルームでは、デニムのタイムレスな魅力を取り入れ、デニムのリサイクル工程で発生する廃棄物を使用している。
その他の素材としては、古い窓枠やローラーシャッターなどの廃棄物から作られた再生プラスチック、ボルボ・カーズ・テック・ファンドの投資先であるBcompが提供する亜麻仁由来の再生可能な繊維である亜麻、責任をもって調達された70%の再生ポリエステルを含むウールブレンド、再生プラスチックを含む3D編ニットのシート素材を選択することができる。
また、EX30では、ペットボトルなどのリサイクル素材や、スウェーデンやフィンランドの森林から採取されたバイオ素材のテキスタイルを用いた、先進的かつ技術的に優れた素材「ノルディコ」のシートを選択することができる。
ボルボは6月7日、電気自動車の新型SUV「EX30」を世界に向けて発表する。また、同日、一部の地域で注文または予約受付を開始する予定としている。
関連情報:https://www.volvocars.com
構成/土屋嘉久