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ヒョンデが北米商用車市場向けの燃料電池大型トラック「XCIENT Fuel Cell」を公開

2023.06.09

ヒョンデは、Advanced Clean Transportation(ACT)Expoにおいて、北米の商用車(CV)市場向けに、燃料電池市販電気モデル(クラス8、6×4)の新型XCIENT Fuel Cellトラクターを初公開した。

同社は5月4日まで、米国カリフォルニア州アナハイムのアナハイムコンベンションセンターで開催された、北米最大の先端輸送技術とクリーンフリートのイベントに、XCIENT Fuel Cellトラクターと水素燃料電池システムを出展。

カーボンニュートラルの実現に向けた統合水素エコシステム事業を構想

ヒョンデの記者会見では、HMA取締役副社長兼グローバル商用車・水素燃料電池事業責任者のケン・ラミレス氏が、「Progress for Humanity」(人類のための進歩)という同社のビジョンを実現するには、カーボンニュートラルの達成が重要であることを強調した。

彼は、水素モビリティに対する同社の精力的な取り組みについて語り、クリーンな水素エコシステムの開発を促進する意欲を共有した。

ラミレス氏は以下のように述べている。

「私たちは、持続可能な社会の基盤となるエミッションフリーのモビリティとともに、『Progress for Humanity』(人類のための進歩)という当社のビジョンを実現するには、水素が最も強力で実際的なソリューションの一つであると固く信じています。

業界のパイオニアである当社の水素燃料電池技術は、その効率と耐久性が実際に実証されています。これらのメリットを活かして、商用車や船舶、さらにはエアモビリティなど、幅広いモビリティ用途において、水素エネルギーによる輸送のさらなる変革を目指します。

モビリティだけでなく、水素の製造から貯蔵、輸送、配送までの統合された水素エコシステムも視野に入れています。ヒョンデはあらゆる側面をカバーし、バリューチェーン全体でシームレスなソリューションを提供できるユニークな立場にあります」

また、記者会見では、ヒョンデ専務兼商用車ビジネスイノベーション責任者のマーク・フライミューラー氏が、同社のXCIENT Fuel Cellトラックの計画を明らかにし、米国におけるクリーンフリートの展開の加速に向けた構成要素として、強固な水素バリューチェーンを形成するための地域パートナーシップを強調した。

「私たちは、長年にわたり各地域で水素バリューチェーンに着手してきました。パートナーとともに、水素モビリティをお客様にとって現実的なソリューションにするために努力しています。

トラックそのものだけでなく、水素燃料の補給やトラックのメンテナンスなどの分野も含めて取り組んでいます。特に従来型から水素への移行期には、それぞれの段階に合わせたサービスが必要になるため、ここ米国でも同様の取り組みを計画しています。それぞれのお客様に最適な水素バリューチェーンのシナリオを提供する予定です」

今回の事業参入を足掛かりとして同社は、水素トラックのお客様にフリートオペレーションのソリューションを提供し、米国での水素バリューチェーンを拡大するために、パートナーシップと将来の事業の促進を目指す。

そのためヒョンデは、ジョージア州に建設中のHyundai Motor Group Metaplant America(HMGMA)電気自動車専用工場における環境に配慮したCV事業インキュベーションプロジェクトの展望を共有した。

このプロジェクトは、水素モビリティのバリューチェーンの構築を軸としている。HMGMAは、年間最大30万台のEVの生産が可能な最先端技術と、シンガポールのHyundai Motor Group Innovation Center(HMGICS)が開発および実証した革新的な生産プラットフォームを備える。

このプロジェクトを通してメタプラントは、水素燃料電池トラックと完全な水素バリューチェーンを統合した環境に配慮した物流システムを取り入れることになる。

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