
英語の『indeed』は、さまざまな場面で使われる言葉です。意味や使い方を分かりやすい例文とともに確認し、実際に使いこなせるようになりましょう。言葉の歴史や使う際の注意点・スラングについても触れています。
「indeed」はどこの言葉?
アメリカ英語とイギリス英語では、言い回しやアクセントが異なることが珍しくありません。『indeed』は、どの国・地域で主に使われている言葉なのでしょうか?言葉の歴史と併せて見ていきましょう。
イギリスでよく使われる「indeed」
『indeed』は、主にイギリスでよく使われている言葉です。相づちを打つときや強調するときなど、さまざまな場面で使われています。ニュースやドラマなどを見ているときに、耳にすることも少なくありません。
一方、アメリカではイギリスと比べて使用頻度が低い傾向にあります。少し気取っているような印象や違和感を与えてしまう場合もあるため、アメリカで使う際には注意しましょう。
また、イギリス英語とアメリカ英語では発音も異なります。イギリス英語は『ɪˈndi:d』と発音しますが、アメリカ英語は『ɪndíːd』です。
中世期頃から使われる古い言葉
『indeed』の言葉の歴史は古く、中世期頃から使われていたとされています。もとは『中に』という意味の『in』と『行為・事実』という意味の『deed(daed)』の二つの単語で成り立っていた前置詞句が、中世紀頃に一つの単語としてまとめられたといわれています。
その後、間投詞としても用いられるようになり、さらに驚きや皮肉を表す言葉としても使われるようになったのです。
「indeed」の意味と使い方
indeedには複数の意味があり、使われる場面によって意味が異なります。複数の異なる意味を使い方と併せて紹介します。例文も確認し、理解を深めましょう。
相づちなどで使う「確かに・本当に」
indeedには『確かに・本当に』という意味があり、話の強調や相づち、同意を示すときに使います。アメリカ英語では『really』がニュアンスとして近いといえるでしょう。
<例文>
A:I think the restaurant we went to last night was the best I’ve ever been to.
昨夜行ったレストランは、今までで一番よかったと思う
B:Indeed. The food was exceptional.
確かに。料理が格別だったね
A:It’s a lovely day today.
今日はいい天気ですね
B:Yes, indeed.
本当にね
このように、日常会話でよく耳にする基本的な使い方なので、覚えておくと役立ちます。
情報を追加する「実は・実際には」
『実は・実際には』という意味として、前述した内容に対して話を付け加えるときにも使います。『in fact』や『in reality』『in truth』などと置き換えが可能です。
<例文>
I received your email about the project deadline, and indeed we will need to accelerate our timeline to meet it.
プロジェクトの納期についてのメールをいただきましたが、実は、納期に間に合わせるために、スケジュールを早める必要があります
かなり丁寧な言い回しのため、日常会話よりもビジネスシーンなどで使われることが多いでしょう。
veryと一緒に使う「まったく・実に」
『とても』という意味の『very』と一緒に使う場合もあります。形容詞を強調する言い回しで『まったく・実に』という意味です。
<例文>
That was a very indeed generous donation, thank you very much!
実に寛大な寄付でした、本当にありがとうございました!
副詞のveryとindeedが続き、ややくどさの感じられる古風な言い回しなので、近年はあまり耳にすることはないかもしれません。
古い言い回し「確かに…だが…」
一般的に『but』とともに使われ、『確かに…だが…』という意味となる言い回しもあります。
<例文>
Indeed, he is a talented writer, but he struggles to finish his novels on time.
確かに、彼は才能ある作家だが、予定通りに小説を書き上げるのに苦労している
とても古い言い回しで、日常会話ではあまり耳にすることはありません。近年は、同じ意味でも「It is true that he is a talented writer, but he struggles to finish his novels on time.」や「Though he is really a talented writer, he struggles to finish his novels on time.」のような表現が一般的です。
スラングとしての「indeed」
indeedは、スラングとしても使われています。基本的な使い方をマスターしたら、スラングも覚え、表現の幅を広げましょう。
驚き・皮肉を表す「まあ・まさか!」
間投詞として使われ『まあ』『まさか!』と驚きや皮肉を表します。スラングといっても汚い言葉ではないので、非ネイティブスピーカーでも問題なく使えます。
<例文>
Indeed, I can hardly believe my ears!(驚き)
まさか、耳を疑うような話だ!
Oh, Indeed? I wasn’t aware that was such a groundbreaking idea.(皮肉)
えっ、まさか?そんな画期的なアイデアがあったなんて知りませんでしたよ
なお、驚きを表すときは語尾を上がり調子に、皮肉を表すときは語尾を下がり調子にしましょう。
構成/編集部