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大きく出遅れた米小型株が活性化するのはいつ?

2023.06.07

米国株式市場は、23年3月以降、大型株(S&P500種指数やラッセル1000)が戻り基調にある中、小型株(ラッセル2000)が大きく出遅れている。今後、小型株は巻き返しに向かうのだろうか。

そんな中、三井住友DSアセットマネジメントは、小型株巻き返しの条件を2回に分けて探るとし、この度、「出遅れ米小型株。復活の条件を探る(1) 景気回復の兆しで活性化する米小型株」と題した第1回目のレポートを公開した。詳細は以下の通り。

金融不安と景気悪化懸念から米小型株は大きく出遅れ

(1)大型株と小型株が大きく乖離

米国株式市場では、3月10日に中小銀行の1つであるシリコンバレー銀行(SVB)の経営破綻等を受け、12日に米金融当局が施策を発表して以降、大型株と小型株で明暗が分かれる。大型株は13日には反騰に転じたが、小型株は下落を続けた。

さらに5月1日には中堅銀行であるファースト・リパブリック・バンクが経営破綻、JPモルガン・チェースが買収を発表するなど対応はあったものの、金融不安は再燃した。大型株は若干調整した程度で上昇基調に戻ったが、小型株は一段の下落は免れたものの、低迷を余儀なくされている。

(2)金融不安と景気悪化懸念を如実に物語る小型株

小型株が出遅れている背景の1つには、中小銀行を中心とした金融不安の影響で金融セクターの下落が非常に大きいことや、情報技術セクターの戻りが大幅に出遅れていること等が挙げられる。ラッセル1000は情報技術セクターのウエイトが31%もあり、金融セクターは同10%に過ぎない(5月末)。一方、ラッセル2000は情報技術セクターのウエイトは12%しかなく、金融セクターは同14%だ。

ラッセル2000は地域に密着した中小金融機関が多く、情報技術セクターも成長が見込めても財務内容は必ずしも盤石ではない。堅調な大型株は巨大な情報技術セクターのディフェンシブ性に依存していると思われる反面、低迷している小型株は金融不安と景気悪化懸念の影響を如実に物語っていると言えそうだ。

米小型株が活性化する局面は近い

米国の中小銀行は金融不安による預金流出という事態を経験したことで、貸出態度を一定程度慎重化せざるを得ない状況となった。米国の中小銀行は中小企業向けローン、商業用不動産ローンの貸出シェアが大きいため、銀行の貸出態度が慎重化すれば、中小企業が資金繰りに窮する可能性はある程度高まると思われる。小型株の推移をみる限り、金融不安、景気後退懸念は燻っていると思われる。小型株に巻き返しのチャンスは訪れないのだろうか。

そこで、過去の景気後退局面と小型株(ラッセル2000)の市場全体(ラッセル3000)に対する超過リターンの推移をみた。必ずしもすべての局面に当てはまるわけではないが、景気後退局面の末期に近い時期から小型株が市場全体をアウトパフォームし始める局面が散見される。

三井住友DSアセットマネジメントでは、米景気は23年10-12月期~24年1-3月期に軽度の減速局面を迎え、24年4-6月期以降回復トレンド入りするとみている。年後半に減速傾向が確認されれば、金融緩和期待が高まり、その後の景気回復に対する期待度も強まると想定される。

利上げ打ち止め後、利下げへの移行は三井住友DSアセットマネジメントの見立てでは過去平均で6.5カ月後であり、年末から来年の早い段階で利下げに移行する可能性もありそうだ。軽度であれ景気後退と目される局面もほぼその時期だ。

過去の景気循環と小型株の関係からは、年後半にかけ金融緩和期待と景気回復の先取りを背景に、小型株が活性化する可能性はあると考えられる。

※個別銘柄に言及しているが、当該銘柄を推奨するものではない。

出典元:三井住友DSアセットマネジメント

構成/こじへい

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