ふつうなら数千円はするモバイルバッテリー。それが税込1100円という低価格で、ダイソーで販売されているのをご存知だろうか。
100円ショップの最大手で手に入るモバイルバッテリーは、はたして「安かろう悪かろう」の見本なのか、それともお買い得な優良品なのか? 実際に購入して確認した。
容量がいまひとつ力不足な「マクセル モバイル充電バッテリー (3100mAh)」
まず、マクセル(maxell)ブランドがダイソーで取り扱われているのに少し驚いた。マクセルが、本製品を一般販売したのは2018年11月。CTYシリーズとして、12400mAhと3100mAhの2機種を登場させた。そのうち後者が、Type-C USBケーブル付きでダイソーで陳列されている。
ご存知のとおり“mAh”は、バッテリーの容量を示す単位。バッテリーが満充電の状態からゼロになるまでに放出される電気量を指し、その値が大きいほど容量は大きく、充電可能回数も増える。巷で売れ筋の商品が10000mAhとか20000mAhが当たり前の昨今、3100mAhはさすがに見劣りしてしまう。が、そこは1100円という価格で勝負というところなのだろうか。
ほかのスペックを見ると、2.1A出力で充電速度が速いのが好ポイント。ゼロから80%の充電まで1時間は魅力的(ちなみにゼロから100%だと2時間かかる)。繰り返し充電回数 は約500回と、モバイルバッテリーとして標準的な寿命だ。
サイズは、縦約11.cm、横約6cm、95gと比較的小さくて軽い。厚みは1cmと、「薄型」をうたうだけあってスリム。ポケットに入れても気にならないサイズ感となっている。
ただ、いかんせん低容量ゆえに「スマートフォンを約1.3回充電可能」なのが気になる。この約1.3回は、iPhone7での実測値。バッテリー性能が向上した最近のiPhoneでは、1回を切るだろう。
なお、本体カラーがピンクの製品が最近新たに加わったが、性能は同一となる。
■商品詳細
商品名:マクセル モバイル充電バッテリー (3100mAh)
価格:1100円
原産国:中国(ブラック)、日本(ピンク)
材質:ポリカーボネート
商品サイズ:6.2cm ×11.5cm ×1.1cm
種類:ブラック、ピンク
容量含め諸性能は文句なしの「モバイルバッテリー 10000mAh」
こちらも1100円のモバイルバッテリーだが、10000mAhへと容量は大幅にアップされており、非常にコスパに優れたものとなっている。
バッテリーを充電するためのmicroUSBケーブルが付属。入出力のポートは4つあり、しかも2台同時充電が可能。満充電への充電時間は約6時間、充電回数は500回と及第点。
サイズは、縦13.5cm、横約7cm、228gと10000mAhクラスでは平均的。「超薄型」とパッケージにあるが、厚みは1.6cmとそれほど薄いわけではない。
スマホの機種にもよるが、約2~3回の充電ができるのが、なにより嬉しい点だ。1000円台のモバイルバッテリーでは、イチオシしたい一品と思う。
■商品詳細
商品名:モバイルバッテリー 10000mAh
価格:1100円
原産国:中国
材質:ABS樹脂、PCB
商品サイズ:6.9cm ×13.55cm ×1.6cm
種類:ブラック、ホワイト
文/鈴木拓也