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光る刀で真剣勝負!審判はスマホ!体験してわかったデジタルチャンバラ「SASSEN」の魅力

2023.06.14
『SASSEN』という新しいデジタルスポーツが広がりを見せている。使用するのは特殊なセンサーを内蔵した“光る刀”と審判役のスマートフォンのみ。安全なスペースさえあれば、いつでもどこでも遊べるのだ。話題のSASSENをDIME Gaming所属のRaitoが実際に体験。シンプルながらも奥深く、そして誰でも手軽に遊べる楽しさを味わった!

話題のデジタルチャンバラ『SASSEN』実際に遊んでみた!

「ARスポーツ」をはじめとした、デジタル技術を活用した新しいカタチのスポーツが話題を集めている。その中で特に活動の幅を広げているのが『SASSEN』だ。一体どんなスポーツなのか、実際にSASSENを体験できるというA-LABO秋葉原へDIME Gaming所属のRaitoがへ向かった。

毎週日曜日に定期イベントを開催しており、体験会やトーナメントなどが行なわれている。

今回、SASSENの生みの親でもある、一般社団法人全日本サッセン協会会長の本村隆馬さんに遊び方をレクチャーしていただいた。現在、全国に20名ほどのインストラクターがいるそうだ。

福岡県にある本村さんの実家は日本空手道の道場、風林火山武術道場。そこの師範代も務めている。

SASSENで使用するのは、ポリエチレン製で長さ約70センチの「SASSEN刀」のみ。刀は赤と青に光る仕組みになっている。ポリエチレン製なので、当たっても怪我をしにくいため安全だ。
「まるで『スターウォーズ』のライトセーバーのよう! SFで出てくるような光る刀で、持っているだけでテンション上がりますね」(Raito)

刀を光らせているLEDは、棒の片面部分しか配置されていない。光っている方が刀の刃部分、光っていないほうが峰になる。相手に当たると緑色に光る。

ルールは至ってシンプルで、60秒の制限時間内に2回相手に刀を当てた方が勝ちというもの。なお、60秒間に刀は5回しか振れない。制限時間が経過した、もしくはお互いが5回刀を振り切った際は、点数の多い方が勝ちになる。刀には圧力センサーとか速度センサーが内蔵されており、刀の振りや相手に触れたことをセンサーが識別する。刀はあらかじめスマートフォンの専用アプリと連携させており、センサーの反応をアプリへ送信することでアプリが審判として判定を行なう。

SASSEN専用アプリ画面。刀とは刀が相手に触れるとスコアが自動で増える。これらの技術について、本村さんは特許を取得している。

相手への攻撃は、刀の光っている刃部分を当てないと点数にならない。また、相手と同時に刀が当たった場合は圧力センサーが反応した時間差をアプリ側で判別。時間差が0.025秒以内であれば相打ちと判定される。
「光っている部分を当てないとダメなので、日本刀で戦っているみたいですね。判定もとても正確で、真剣勝負を楽しめそう! わざとタイムアップを狙ったり、攻めるふりして相手の攻撃を誘ったりと、戦略の立て方も重要ですね」(Raito)

最新版では新しい機能として必殺技機能を追加。刀の峰をトントンと2回叩くと、刀が5秒間虹色に光り出す。光っている間に攻撃すると一挙に2点獲得。一発逆転の大チャンス技だ。

一通りレクチャーを終えた上で、実際に本村さんとRaitoが実戦したのだが、なんとRaitoが2連勝で勝利!
「ビギナーズラックとはいえ嬉しい! 狙う身体の部位や、相手の攻め引きの心理を上手く読んだ駆け引きがとても面白いですね。しかも1試合長くて60秒で、試合のテンポが早いからカジュアルに楽しめる!」(Raito)

筆者も本村さんに挑戦したが、足元を狙っているのを完璧に読まれてしまい、伸ばした腕に上手く攻撃を当てられて完敗! 参りました……。

もっと武道を、身近に親しめるものに

本村さんがSASSENを発案したルーツは、実家の武術道場にある。
「審判として試合の安定を行なうことがあるのですが、人の目だとどうしても判定にブレが生じてしまう。本当は勝っているのに、審判の判断によって覆されることは少なくありません。父はそうした武術における競技の”あいまいさ”に不満を抱いており、師範代を継いだ自分もそうした考えに影響されていきました」(本村さん)
そんな折、筑波大学を卒業し、エンジニアとして働く傍ら、道場に通っていた現協会CTOの鋤先星汰(すきさきせいた)さんと意気投合。武術の練習の一つとして子どもの生徒向けに行なっていた、模擬刀による護身術の訓練を源流とし、新しい”スポーツ武術”として、SASSENを立ち上げるに至った。
「SASSENの狙いとしては、武術をもっと気軽に、誰でも楽しめるものにしたいという思いもありました。道場で武術を学ぶ場合、道着を着て、様々な規範を守りながら練習をしなければならない。私はもっとカジュアルなものとして、年齢や性別はもちろん、服装やルールも自由なものにしたいと考えました」(本村さん)

公式HP内より
軽くて安全な素材なので、1対1の対戦形式以外にも、SASSEN刀を使って様々なレクリエーションが行なえる。そのため、特別養護老人ホームや学童クラブなどでの交流にもうってつけだ。

現在は秋葉原で毎週日曜日にイベントや体験教室を実施している他、関西、北九州、富山に支部を設置。それ以外にも20人ほどのインストラクターが全国でイベントや教室を開催しているそうだ。
「SASSEN刀は1振約20万円ほどなのですが、レンタルも行なっています。主にインストラクターへのリースが主ですが、学校から授業でSASSENを行なうにあたってレンタルしたいという依頼もありますね」(本村さん)
今後はフランチャイズ含めSASSENに触れられる場を増やし、知名度を向上したいと語る。
「刀とスマートフォンさえあれば、屋外でも屋内でも、昼夜問わず遊べるのがSASSENの魅力。武道で重んじる礼儀や礼節、そして技術をよりカジュアルに学べる場として、全国的にSASSENを広めていきたいと思います」(本村さん)
RaitoもSASSENの魅力にすっかりハマってしまった様子。
「手軽に遊べるのに、戦略の幅が広くてやりごたえ抜群! 運動不足になりがちなゲーマーにもオススメですね。今度友人のゲーマーを誘ってまた来ます!」(Raito)

Raito(DIME Gaming所属)
1993年生まれ、東京都出身。本名・石黒哲也。YouTubeのチャンネル登録者数は10万人。任天堂『大乱闘スマッシュブラザーズ』シリーズを中心に活動するプロゲーマー。趣味は料理とキャンプ。Twitterは@raito_ssb

取材・文/桑元康平(すいのこ)
1990年、鹿児島県生まれ。プロゲーマー。鹿児島大学大学院で焼酎製造学を専攻。卒業後、大手焼酎メーカー勤務などを経て、2019年5月から2022年8月まで、eスポーツのイベント運営等を行うウェルプレイド・ライゼストに所属。現在はフリーエージェントの「大乱闘スマッシュブラザーズ」シリーズのプロ選手として活動中。代表作に『eスポーツ選手はなぜ勉強ができるのか』(小学館新書)。

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