ライカカメラジャパンは、コンパクトデジタルカメラ「ライカQ」シリーズの最新モデル「ライカQ3」を6月3日に発売する。価格は902,000円。
「ライカQ」シリーズは、高品質を追求するクラフツマンシップ、タイムレスで洗練されたデザイン、そしてシンプルな操作性を特徴とする、単焦点レンズ搭載の35mmフルサイズコンパクトデジタルカメラ。
今回新たに登場する「ライカQ3」は、同クラス有数の明るさを誇るレンズ、マクロ機能や動画撮影などの従来機能・性能はそのままに、数多くの新機能が追加されたモデルとなる。
トリプルレゾリューション技術を取り入れた裏面照射型CMOSセンサー
「ライカQ3」の要といえるのが、トリプルレゾリューション技術を取り入れた約6000万画素の裏面照射型CMOSセンサー。
この撮像素子では、記録画素数を6000万画素、3600万画素、1800万画素の3種類から選んでDNG(RAW)形式またはJPEG形式で画像を記録することが可能。
6000万画素を選べば、被写体のディテールや質感まで捉えることができ、3600万画素や1800万画素を選んだ場合には、カメラの高速性能の十分な活用、連写持続性の向上、ファイルサイズを小さくセーブできるといったメリットがある。
また、どの記録画素数を選んだ場合も、撮像素子の全域を使用して撮影する。
ISO感度の設定範囲はISO 50~100000。パナソニック社との協業による「L2 Technology(エルスクエア・テクノロジー)」から生まれた「LEICA MAESTRO(ライカ・マエストロ)」シリーズ最新世代の画像処理エンジンを搭載し、動作速度もさらに向上している。
マクロモードにも対応した高性能なレンズ「ライカ ズミルックス f1.7/28mm ASPH.」
レンズはライカを代表する大口径レンズ「ライカ ズミルックスf1.7/28mm ASPH.」を採用。このレンズは最短撮影距離17cmのマクロに設定して撮影することもでき、デジタルズーム機能では28mm、35mm、50mm、75mm、90mm相当の画角を選ぶことができる。
また、「ライカ・パースペクティブ・コントロール(LPC)」と「ライカ・ダイナミックレンジ(LDR)」という2種類の実用的な撮影アシスト機能も新たに追加。これらの機能を使えば美しいJPEG画像を生成できるので、撮影後に処理する手間がなくなった。
最先端のオートフォーカスシステム
位相差検出方式を追加したハイブリッドオートフォーカスシステムを新たに採用したことで、さらに高速・高精度なピント合わせや追尾が可能に。
空間認識(DFD)技術も新たに採用し、精度の点では最も優れているコントラスト検出方式に、位相差検出方式、DFD技術、そしてインテリジェントな物体認識技術を組み合わせたオートフォーカスシステムが被写体をシャープかつ鮮明に捉える。
チルト式の液晶モニター&高精細576万画素の有機EL電子ビューファインダー
液晶モニターは高精細3.0型のタッチパネル液晶で、新しい機構によるチルト式を採用。これにより、撮影時のアングルの自由度が高まり、クリエイティビティをより自由に発揮した写真表現や映像表現が実現可能。
さらに、チルト式の液晶モニターを採用しながら、防塵・防滴性能では「ライカQ2」と同じIP52相当を確保している。
また、ファインダーには、精巧な光学設計を採用した576万画素の有機EL電子ビューファインダーを採用。被写体に限りなく近いイメージが高精細に表示されるため、クリアに確認しながら撮影を楽しむことができる。
パワフル&シームレスなモバイルワークフロー
より安定した接続と高速転送速度も実現。高度な通信技術であるMIMO(Multiple Input Multiple Output)にも対応し、ライカ専用アプリ「Leica FOTOS」へのデータ転送速度が「ライカQ2」に比べて約10倍速くなっている。
さらに、動画データもモバイル機器へ転送できるようになったうえ、JPEG画像を独特の美しい印象に仕上げることができる「Leica Looks」を「Leica FOTOS」からダウンロードすることも可能。
接続モードをエコモードやハイパフォーマンスモードに設定することで、モバイルワークフローの効率化や「ライカQ3」の電力消費を抑えることもできる。
また、「ライカQ3」は「Made for iPhone」「Made for iPad」としてApple社の認定を受けており、付属のLeica FOTOSケーブルで接続すればiPhoneやiPadユーザーも「ライカQ3」を活用してクリエイティブな表現を楽しむことが可能だ。
動画制作のニーズにも対応
動画撮影については、8K動画を記録できるようになったほか、H.265やApple ProResにも対応。HDMI端子とUSB Type-C端子も新たに実装し、ジンバルやモバイルバッテリー、外部ディスプレイレコーダーなどとの接続が可能となり、「Capture One」や「Adobe Photoshop Lightroom」でのテザー撮影もできるようになった。
多彩な専用アクセサリー
「ライカQ3」では、専用アクセサリーとして新たにハンドグリップとワイヤレスチャージャーが登場。これにより、ワイヤレス充電が可能となった。
そのほか、ハーフレザーケース、レンズキャップ、レトロなデザインのレンズフード、サムレスト、レリーズボタン、ホットシューカバーもラインナップ。いずれも3種類のカラーバリエーションで展開する。
製品情報
https://leica-camera.com/ja-JP/photography/cameras/q/q3-black
構成/立原尚子