人々の意識や社会的背景を踏まえ、世界展開するチェーン店ができること
前出の記事で紹介したようにサステナビリティーを考えて商品を選択する社会現象がどんどん顕著になって来ているオーストリア。
その流れは飲食業界のみに留まらず日用品でも目に見えて動物性由来の原料を使わないヴィーガン製品が増えている。
ヴィーガンやベジタリアンの商品に使用されているロゴの一例。食品だけではなく多くの日用品にも表示されている
2022年の統計によるとウィーンに住む30%以上が外国人で、移民や外国にルーツを持つ人も多い。
ファーストフードチェーン店の販売員はその多くが移民であり、多くの違う国籍を持つ人たちが集まっている。
それも「ダイバーシティー」や「ジェンダー問題」などに必然的に取り組んでいかなければいけない大きな理由の1つだ。
こういった事情を踏まえてファーストフードチェーン店もベジタリアンやヴィーガンメニューを開発するとともに、いかにサステナビリティー、ダイバーシティー、ジェンダーなどに取り組んでいるのかを示さなければいけない時代になっている。
このように世界展開するチェーン店が、現代の課題にも積極的に取り組んでいる影響は決して小さくないだろう。
ジャンクなイメージは昔の話!?世界のファーストフードチェーンのヴィーガン&ベジタリアンメニュー最新事情
目覚ましい勢いで進むヴィーガンの動き 日本では目にすることはあっても、レストランなどではあまり浸透しているといえないベジタリアンやヴィーガンメニュー。 簡単にい...
文・写真/バレンタ愛
2004年よりウィーン在住。うち3年ほどカナダ・オタワにも住む。長年の海外生活と旅行会社勤務などの経験を活かし、2007年よりフォトライターとしても多数の媒体に執筆、写真提供している。著書に「カフェのドイツ語」「芸術とカフェの街 オーストリア・ウィーンへ」など。世界100ヵ国以上の現地在住日本人ライターの組織「海外書き人クラブ」会員。