環境問題に積極的に取り組むマクドナルド
マクドナルドも具体的な数字と期限を設定し、環境問題やダイバーシティー、社会貢献に積極的に取り組んでいる。
国内40000軒の農家と契約し、既にビーフ、フレンチフライ、牛乳、卵、朝食のペストリー、アイスクリームなどの食材はは100%国産のものを使用している。そして食材はなるべく短い輸送距離で届くようにシステム化している。
健全な飼育環境で育った牛のみを使用しているマクドナルド ⒸMcDonald’s Österreich
全体的な食材の30%は外国産だが、魚やコーヒーなどそれぞれの食材は食の品質保証されているパートナー企業のみから仕入れて使用していて、そのパートナー企業もマクドナルドのホームページで閲覧できるようになっている。
パッケージに使用されている素材は既に91%が再利用可能なもので、2025年までに全てのパッケージを再利用可能・リサイクル、品質が証明されたものにすることを目指している。
再利用可能でプラスティックなしのマクドナルドのパッケージⒸMcDonald’s Österreich
ハッピーミールのオモチャも100%プラスティックを使わない物にする計画だ。子供の教育の事を考えた本も選択肢にある
現在は使用しているエネルギーの100%が国内の風力発電だが、多くの店舗屋上に太陽光発電を設置、これからも増やしていく計画がある。
そして2023年末までに、駐車場を備える全ての店舗で電気自動車のチャージステーションを設置する計画も進んでいる。
マクドナルドの店舗駐車場スペースに設けられた電気自動車の充電ステーション
同時に食品廃棄や水に至るまでごみゼロのシステム作りも進んでいる。またオーストリア環境省が国内12の大企業と共に進めている環境対策運動「Klimaaktiv Pakt」に賛同し、2030年までにに二酸化炭排出量を2005年比で80%削減する事も目指している。
オーストリア国内のマクドナルドの従業員は約9600人いるが、92の違う国籍を持つ人が働いているなど既にダイバーシティーに対応。
従業員のうち女性が59%、男性が41%が、マネージメントの役職は女性が53%、男性が47%と、どちらも女性の割合が多い。
2025年までの目標として国内の業界ベストマネージメントトレーニングを提供する事、ダイバーシティーとジェンダーギャップのない機会に恵まれたロールモデルを確立、研修生の人数を増やし、その教育を充実させること、仕事とプライベートのライフバランスが取れているかどうか確認していくなど、全ての従業員が働きやすく平等な機会が得られる環境を整えて行くことを挙げている。
そして深刻な病気を抱える子供たちが家族と一緒にいられるようにと活動を続けるChildren’s Aidに寄付をしているなど社会貢献にも積極的だ。
通常の募金箱もカウンターに設置されているが、子供たちも遊び感覚で寄付できる募金箱が置いてある店舗も
他にもパートナー企業や、非営利団体を通じて食べ物の寄付活動もしている。ハッピーミールに本を入れて子供たちの読書活動をサポートしたり、子供や若者の健康促進に繋がる運動をサポートする活動も長年続けている。
2023年5月には「クリーンアップデー」というイベントも開催。地域のクリーンアップを展開し、参加者全員に終了後にマックメニューを無料で提供した。