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意外と知らない「アイドリングストップ」の正しいやり方と燃費効果

2023.06.07

車を運転する際には避けて通れないアイドリングストップ。「環境に良い」「運転時のマナー」のように、なんとなく行う理由を想像できる人も多いだろう。しかし、具体的なやり方やエンジンを止めたくない場合の解除方法は、運転前に知っておかないと実際のドライブで慌てる原因になりかねない。

そこで本記事では、「アイドリングストップ」のON/OFFのやり方やメリット・デメリットについて解説する。

アイドリングストップとは?

アイドリングストップは、信号待ちや渋滞など車が一時的に停車する場面で自動的にエンジンを停止させる機能のこと。「アイドリング」とは、車がエンジンをかけたまま停車している状態を指し、このアイドリングを止める(ストップする)ために、停車中にエンジンを切ることを「アイドリングストップ」という。

アイドリングストップのやり方

一昔前までは、ドライバー自身がキーを回してエンジンを停止(アクセサリーポジションに)していた。現在は、多くの車種にエンジンの停止と再始動を自動で行うアイドリングストップ機能が搭載されており、車両を停止するだけでアイドリングストップが行える。

なお、車種によっては、車両が減速して一定速度以下になるとエンジンが自動停止する「停車前アイドリングストップ」が搭載されている場合もある。停車前アイドリングストップは、車両が時速8kmと充分に減速しないと作動しない。そのため、この機能を作動させたい場合はアイドリングストップ機能が有効であることを確認した上で、ブレーキペダルをしっかりと踏み込むようにする必要がある。

アイドリングストップのメリット

アイドリングストップには、以下のようなメリットがある。

・燃料の節約

・排出ガスの削減

・騒音の防止

環境省が公開したデータによると、15分間のアイドリングストップをすることで年間約1,900円の節約となり、約39kgCO2削減が可能となるそうだ。また、駐車場や住宅街などでは騒音防止効果も大きい。

アイドリングストップのデメリット

一方、アイドリングストップのデメリットとしては、以下の項目が挙げられる。

・アイドリングストップ中はエアコンが使用できない

・エンジンの始動回数が増え、バッテリー等に負担がかかる

・車両価格が高くなる

・運転に違和感がある

アイドリングストップによるエンジン停止中は、車内アクセサリー(カーナビ、オーディオ等)のみ使用が可能となり、エアコンは使用できなくなる。夏場や冬場の渋滞時など、エアコンが長時間使用できない場合は、アイドリングストップを解除しよう。

また、エンジンの始動回数が増えるため、バッテリーやオルタネーター、セルモーターといったエンジンまわりの機器の劣化スピードが早くなる点にも注意したい。車両価格も、アイドリングストップ搭載車の方が非搭載車より高額になる傾向がある。ドライバーによってはエンジンの停止と再始動のタイムラグに対して違和感を覚える場合もあるため、走行感を重視するドライバーは試乗時にしっかりとチェックしよう。

知っておきたいアイドリングストップ搭載車のポイント

現在、ほとんどのメーカー・車種にはアイドリングストップ機能が搭載されている。アイドリングストップ搭載車に乗る場合は、以下のポイントを押さえておくと良いだろう。

エンジンを停止したくないときは「アイドリングストップキャンセラー」を使用

アイドリングストップ搭載車の場合、運転席のスイッチパネルでアイドリングストップ機能のON/OFFを選択できる。

ただし、一度OFFにしてもエンジンを再始動すると設定が自動でONに戻るため、アイドリングストップ機能を常時OFFにしたい場合は「アイドリングストップキャンセラー」を使おう。アイドリングストップキャンセラーは、アイドリングストップのON/OFFボタンと配線の間に挟むことでアイドリングストップを常時OFFにできるもの。メーカーや車種ごとに対応品が分かれているため自分の車種に合うものを選びたい。

バッテリーはアイドリングストップ搭載車専用のものを

エンジンの始動回数が増えるアイドリングストップ搭載車には、頻繁な停止と再始動を想定した専用バッテリーが使われている。バッテリー交換時に誤って通常車用のバッテリーを使用すると、バッテリー寿命が大幅に縮まったり、アイドリングストップ機能が正常に働かなかったりといった不具合が起きる可能性があるため注意が必要だ。必ずアイドリングストップ搭載車専用のバッテリーを使うようにしよう。

※データは2023年5月下旬時点のもの。

※情報は万全を期していますが、正確性を保証するものではありません。

※製品およびサービスのご利用はあくまで自己責任にてお願いします。

文/編集部

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